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りそな銀行の預金相続手続き|口座凍結から払い戻しまでの流れと必要書類


《この記事の監修者》

司法書士法人不動産名義変更手続センター
代表/司法書士 板垣 隼 (→プロフィール詳細はこちら

最終更新日:2026年3月5日
 

りそな銀行の預金相続手続き完全ガイド

口座凍結の仕組みと速やかな対応の必要性

りそな銀行は、口座名義人(被相続人)の死亡の事実を知った時点で、相続財産を保全するため、対象口座の取引を原則として停止(凍結)します。これは、共同相続人の一部が他の相続人の同意なく預金を引き出すことを防ぐための実務上の措置です。りそな銀行・埼玉りそな銀行・関西みらい銀行・みなと銀行のりそなグループ各行でも同様の対応が行われます。

⚠ 死亡後の無断引き出しに関する法的リスク
被相続人の死亡後に、他の相続人に無断で預金を引き出す行為は、民事上、他の相続人から不当利得返還請求や損害賠償請求の対象となり得ます。刑事上の評価は当事者間の親族関係等により左右されるため一概には言えませんが、いずれにせよトラブルの原因となります。正規の仮払い制度や相続手続きを通じて対応することを強くお勧めします。
⚠ 口座凍結後に停止される主な取引
死亡の連絡後は、原則として引き出し・預け入れ・口座振替(自動引き落とし)などの取引が停止されます。これらが止まると公共料金や家賃の支払いにも影響が生じるため、速やかに代替の決済手段を手配し、正式な相続手続きを開始する必要があります。なお、振込みによる入金(受取)については、先方の銀行への連絡と振込依頼人の指示によって取り扱われる場合があります。詳細は窓口にてご確認ください。

相続手続き開始の連絡方法

被相続人の死亡が判明したら、まずりそな銀行へ連絡を行います。取引店と口座番号が分かる場合はインターネット(Webフォーム)からの申し出も可能です。

連絡手段概要
相続WEB受付サービス(Webフォーム)取引店と口座番号が分かる場合、パソコンやスマートフォンからご逝去の申し出が可能です。来店が難しい場合にも便利な手段です。りそな銀行公式サイトの相続手続き案内ページからご利用ください。
取引店窓口(来店)口座のある支店窓口へ直接来店し、死亡の届出を行います。所定の申出書(受付票等)に必要事項(被相続人の死亡日・相続人の氏名・住所・相続関係・口座情報・遺言書や遺産分割協議書の有無など)を記入します。営業日時は店舗により異なりますので、事前にご確認ください。
電話連絡取引店または最寄りのりそな銀行支店へ電話で死亡の事実を連絡します。電話番号はりそな銀行公式サイトの店舗検索でご確認ください。
連絡後の案内について
りそな銀行・埼玉りそな銀行・関西みらい銀行・みなと銀行はりそなグループとして共通の相続手続きフローを採用しています。連絡後は銀行(営業店等)から、相続方法に応じた必要書類の案内が届きます(窓口案内または郵送)。

りそな銀行における相続手続きの全体の流れ

りそな銀行の相続手続きは、正当な権利者を確定し、遺産を安全に移転させるための精算手続きです。以下の段階で進行します。

  • 第1段階:逝去のご連絡と口座凍結 取引店の窓口、電話、またはWebフォームで死亡の事実を申し出ます。この時点で、被相続人名義のすべての口座が原則として凍結されます。窓口では所定の申出書(受付票等)に必要事項を記入します。
  • 第2段階:銀行からの書類案内受領 銀行(営業店等)より、相続方法(遺言書あり・遺産分割協議・法定相続など)に応じた必要書類の案内が届きます。この際、「相続手続依頼書」も案内されます。内容を確認し、書類の収集を開始します。
  • 第3段階:書類収集・相続手続依頼書の記入・提出 戸籍謄本・印鑑証明書・遺産分割協議書など公的証明書類を準備します。銀行から案内された「相続手続依頼書」に必要事項を記入のうえ、各書類とともに取引店窓口へ提出します。案内には提出期限が設けられている場合があります。書類に不備がある場合は銀行から連絡があります。
  • 第4段階:審査・払い戻しの実行 書類提出後、銀行の審査を経て払い戻しが実行されます。口座の内容(融資・貸金庫等)や書類の状況によっては相応の日数がかかる場合があります。余裕をもったスケジュールで手続きを進めることをお勧めします。
払い戻しまでの所要期間について
払い戻しまでの日数は、書類の状況や口座の内容によって異なります。口座数が多い場合や融資・貸金庫が含まれる場合は特に時間がかかることがあります。余裕をもったスケジュールで手続きを進めることをお勧めします。

相続手続きに必要な書類と収集の要点

りそな銀行の相続手続きでは、法定相続人の範囲を客観的に証明するため、厳格な書類提出が求められます。必要書類の全体像については預金相続に必要な書類一覧もあわせてご参照ください。

相続パターン別の必要書類一覧

りそな銀行では、相続方法に応じて必要書類が異なります。大きく3つのパターンに分かれます。なお、ケースによって省略できる書類がある場合もありますので、銀行からの案内に従ってご準備ください。

パターンA:遺言書がある場合

書類の種類対象者・要件留意事項
遺言書被相続人が作成したもの公正証書遺言はそのまま提出。自筆証書遺言は家庭裁判所の検認調書または検認証明書が必要(法務局の遺言書保管制度を利用した場合は検認不要)。
被相続人の戸除籍謄本(出生〜死亡まで)被相続人(亡くなった方)出生から死亡までの連続した戸籍。転籍・婚姻等による除籍・改製原戸籍を含む。
遺言執行者の印鑑証明書遺言執行者原則として発行後6ヶ月以内のもの。遺言執行者が指定されていない場合は、受遺者全員の印鑑証明書。
銀行所定の相続手続依頼書遺言執行者または受遺者銀行からの案内に同封されます。
通帳・証書・キャッシュカード等被相続人名義のもの現存するものすべて。紛失の場合はその旨を申告。

パターンB:遺産分割協議書がある場合

書類の種類対象者・要件留意事項
遺産分割協議書相続人全員の署名・実印押印法定相続分と異なる分割をする場合に必要。
被相続人の戸除籍謄本(出生〜死亡まで)被相続人出生から死亡までの連続した戸籍。
相続人の戸籍謄本原則として法定相続人全員(ケースにより省略可能な場合あり)被相続人の死亡日以後に取得したもの。
相続人全員の印鑑証明書法定相続人全員原則として発行後6ヶ月以内のもの。
銀行所定の相続手続依頼書相続人全員の署名捺印銀行からの案内に同封されます。
通帳・証書・キャッシュカード等被相続人名義のもの現存するものすべて。

パターンC:遺言書も遺産分割協議書もない場合(法定相続)

書類の種類対象者・要件留意事項
被相続人の戸除籍謄本(出生〜死亡まで)被相続人出生から死亡までの連続した戸籍。
相続人の戸籍謄本原則として法定相続人全員(ケースにより省略可能な場合あり)被相続人の死亡日以後に取得したもの。
相続人全員の印鑑証明書法定相続人全員原則として発行後6ヶ月以内のもの。
銀行所定の相続手続依頼書相続人全員の署名捺印法定相続分に基づいて分配。銀行からの案内に同封されます。
通帳・証書・キャッシュカード等被相続人名義のもの現存するものすべて。

相続預金の仮払い制度

相続人の間で遺産分割の合意が得られない場合でも、葬儀費用・生活費・医療費の支払いなど緊急の資金需要に対応するため、仮払い制度が設けられています。りそな銀行でも銀行窓口と家庭裁判所の2つのルートで仮払いが可能です。

仮払いの種類手続き機関概要
法律上の当然仮払いりそな銀行窓口民法909条の2に基づき、各相続人が単独で「相続開始時の預金残高 × 法定相続分 × 1/3」かつ1金融機関あたり150万円を上限として、銀行窓口へ直接払い戻しを請求できる制度です。家庭裁判所の手続きは不要です。
家庭裁判所による保全処分家庭裁判所家事事件手続法第200条第3項に基づき、遺産分割の審判事件に係る保全処分として、家庭裁判所の審判によって仮払いが認められる制度です。上限額の制限はありませんが、遺産分割調停・審判の申立てが前提となり、仮払いの必要性の疎明が求められます。

銀行窓口での仮払いに必要な書類(主なもの)

  • 被相続人の戸除籍謄本(出生〜死亡までの連続したもの)または法定相続情報一覧図の写し
  • 申請する相続人の戸籍謄本(被相続人の死亡日以後に取得したもの)
  • 申請する相続人の印鑑証明書(原則として発行後6ヶ月以内)

※ 上記のほか、銀行所定の申請書や本人確認書類等が別途必要となる場合があります。事前に窓口にてご確認ください。

仮払い上限額の計算例
例えば、被相続人のりそな銀行の普通預金残高が900万円、法定相続人が配偶者と子2人(法定相続分:配偶者1/2、子各1/4)の場合、子1人あたりの仮払い上限額は「900万円 × 1/4 × 1/3 = 75万円」となります。150万円以下なので全額請求可能です。なお、複数口座がある場合は口座ごとに計算し、合計額が150万円を超えない範囲で請求できます。

法定相続情報証明制度の活用

複数の金融機関に口座を保有している場合や、不動産の相続登記を控えている場合、分厚い戸籍の束を各機関に何度も提出・返却を繰り返すことは大きな負担となります。この手続き上のボトルネックを解消するのが、法務局が提供する「法定相続情報証明制度」です。制度の詳細については法定相続情報証明制度とは|活用方法と手続きの流れもあわせてご覧ください。

りそな銀行での利用可否
りそな銀行では、「法定相続情報一覧図の写し(法務局の認証文付き原本)」を提出することで、原則として戸除籍謄本の束の提出が免除されます。りそなグループ各行(埼玉りそな・関西みらい・みなと銀行)でも同様に利用可能です。複数の銀行や法務局への手続きを並行させる場合に特に有効です。
交付手数料が完全無料
制度の利用および証明書の交付にかかる法務局の手数料は無料です。
複数機関への同時並行申請が可能
証明書を複数枚取得することで、銀行・法務局・税務署・年金事務所等へ同時に提出できます。
5年間の再発行保証
一覧図が法務局に保管された翌年から5年間、何度でも無料で再発行を申請できます。
司法書士等による代理申出が可能
司法書士などの専門家へ手続きを委任することができます。
⚠ 法定相続情報一覧図の作成には「出生から死亡まで」の戸籍収集が前提
本制度を利用して法務局から「法定相続情報一覧図の写し」の交付を受けるためには、前提として被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本を漏れなく収集し、法務局へ提出する必要があります。りそな銀行の手続き自体にも出生からの戸籍が必要ですので、法定相続情報一覧図の取得と銀行手続きの書類収集を同時に進めることが効率的です。

各種証明書の発行手数料

遺産分割の前提として、死亡日時点の正確な残高や取引状況を把握するための証明書取得が必要となります。残高証明書の活用場面については預金残高証明書の取得方法と相続手続きでの活用もご覧ください。

証明書の種類手数料(税込)備考
残高証明書(都度発行)880円死亡日時点の残高を証明するもの。相続税申告や遺産分割協議の基礎資料となります。
相続財産残高証明書2,200円相続手続き専用の証明書。相続税申告等でより詳細な証明が必要な場合に利用します。
英文残高証明書2,200円海外在住の相続人が手続きを行う場合などに利用します。

※ 上記手数料・区分は記事作成時点の情報です。手数料は銀行が随時改定することがあります。最新の手数料・区分はりそな銀行公式サイトまたは窓口でご確認ください。

残高証明書の申請に必要な書類
残高証明書の発行には、口座名義人の死亡が確認できる書類(除籍謄本等)、手続きされる方が相続権利者であることが確認できる書類、手続きされる方の印鑑証明書(原則として発行後6ヶ月以内)、および実印が必要です。取引店の窓口で申請してください。

りそな銀行の遺産整理業務(相続手続代行サービス)

りそな銀行では、相続手続きの負担を軽減するための「遺産整理業務(相続手続代行サービス)」を提供しています。専門の担当者が相続財産の調査・収集・名義変更等を代行するサービスで、りそな銀行以外の金融資産や不動産の名義変更なども含めて対応が可能です。

相続手続代行サービスの概要

りそな銀行の遺産整理業務では、以下の手続きをサポートします。

  • 戸籍謄本等の取得代行
  • 相続財産の調査・目録の作成
  • 遺産分割協議書の作成支援
  • 預貯金・有価証券等の名義変更・解約・換金
  • 不動産の相続登記(提携司法書士による対応)
  • 相続税申告(提携税理士による対応)
手数料体系について
手数料は相続手続代行サービス対象財産の価額に応じた料率で計算され、最低手数料は110万円(税込)です。ただし、戸籍謄本等の取得費用、不動産の登録免許税・提携司法書士報酬・提携税理士報酬、残高証明書等の発行手数料といった実費は基本手数料には含まれず、別途お客様の負担となります。総費用は財産の内容によって大きく異なりますので、利用前に必ず銀行窓口で詳細をご確認ください。

相続手続安心パック

相続税申告が不要で、相続人が5名以下のケースなど、比較的シンプルな相続に対応した簡易版サービスも提供されています。通常の遺産整理業務より費用を抑えて利用できるプランです。

⚠ 銀行の遺産整理サービスをご検討の前に
銀行の遺産整理サービスは安心感がある一方、最低手数料が110万円(税込)と高額なうえ、登録免許税・専門家報酬等の実費が別途発生します。不動産を含む相続案件では、銀行手続きと登記手続きを一括依頼できる司法書士へのご相談が費用対効果の観点からも有効です。

りそなグループ各行での相続手続き

りそなグループには、りそな銀行のほかに埼玉りそな銀行・関西みらい銀行・みなと銀行が含まれます。それぞれの銀行で口座をお持ちの場合の注意点をまとめます。

銀行名相続手続きの特徴
りそな銀行本記事で解説している手続きの流れが適用されます。全国展開の主要行です。
埼玉りそな銀行りそな銀行と同様の手続きフロー・必要書類が基本となります。
関西みらい銀行りそなグループとして同様の相続手続きフローが適用されます。
みなと銀行りそなグループとして同様の相続手続きフローが適用されます。
複数のグループ行に口座がある場合
りそなグループ内で複数の銀行に口座がある場合でも、それぞれの銀行で個別に相続手続きの届出が必要です。法定相続情報一覧図の写しを複数枚取得しておくことで、各行への手続きを並行して進めることができます。

司法書士への依頼と不動産相続登記のワンストップ対応

相続登記義務化との連動(2024年4月施行)

2024年(令和6年)4月より、不動産を取得した相続人は3年以内に相続登記を行うことが義務化されました。違反時には10万円以下の過料が科されます。

銀行手続きと不動産登記に必要な書類は重複しています
りそな銀行の預金解約手続きと法務局での不動産登記手続きに必要な「連続した戸籍謄本」や「印鑑証明書」は大部分が重複しています。銀行手続きと不動産登記を司法書士へ一括依頼(ワンストップ)することで、戸籍収集の二度手間を省き、全体の費用対効果を高めることができます。

司法書士が介入する場合の資金管理の安全性

司法書士が遺産整理受任者として関与する場合、代表相続人の個人口座に高額な遺産が一旦入金されることによる親族間のトラブル(使い込みの疑い等)を防ぐため、以下のプロセスで対応します。

  • 預り金口座での一元管理:司法書士が相続人全員からの委任に基づき、りそな銀行を含むすべての預金を解約し、専用の「預り金口座」に入金します。
  • 経費精算と正確な分配:葬儀費用等の経費を精算し、遺産分割協議書のとおりに各相続人へ正確に振込を実行し、収支報告書を交付します。

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監修者プロフィール - 板垣隼
司法書士 板垣隼
この記事の作成者兼監修者
板垣 隼(いたがき はやと)
司法書士 / 行政書士 / 1級FP技能士
司法書士法人 不動産名義変更手続センター 代表
司法書士事務所開業から17年。「難しいことを、やさしく、早く、正確に」をモットーに、相続登記や不動産名義変更の手続きをサポート。KINZAI Financial Planやビジネスメディアへの寄稿実績多数。
不動産名義変更・相続登記専門年間2000件の実績全国対応
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