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2024年相続登記が義務化|期限3年・過料10万円のポイントと対応策を解説


《この記事の監修者》

司法書士法人不動産名義変更手続センター
代表/司法書士 板垣 隼 (→プロフィール詳細はこちら

最終更新日:2025年5月16日
 

相続登記の義務化

  • 法改正により2024年4月1日から相続登記が義務化された
  • 期限は3年相続で取得したことを知った日から
  • 怠ると10万円以下の過料の可能性
  • 過去の相続も義務化の対象(遡及適用)
  • 相続人申告登記という簡便な登記制度も創設された
  • 氏名や住所の変更登記も今後義務化される
  • 所有不動産記録証明制度が今後創設される

相続登記義務化とは(法改正の概要)

そもそも相続登記とは?

土地・建物・マンションなどの所有者が亡くなった際に、相続人の名義に変える手続きのことです。

登記簿の所有者の名義を変更するには、法務局へ所有権移転登記を申請することになります。この登記申請のことを一般的には不動産の名義変更手続きと言われています。

所有権移転登記には各種原因(相続、贈与、売買等)がありますが、亡くなった方から相続により名義変更することを特に相続登記と呼びます。相続登記を法務局へ申請することによって、亡くなった方から相続人に名義変更されます。

不動産の名義変更とは?

相続登記の義務化とは?法改正の内容は?

法律改正により、これまで義務のなかった相続登記の申請が義務となりました。

民法と不動産登記法等の法律改正(2024年施行)により、これまで義務のなかった不動産の相続登記の申請(相続による不動産名義変更手続き)が義務化されました。

土地・建物・マンション等をお持ちの方がお亡くなりになった場合は、これまではその後に売却等の次の手続きが必要な場合を除き、名義変更しなくても法的な問題はありませんでしたが、相続登記の義務化により相続人等へ名義変更をする義務が生じるようになりました。

相続登記しないとどうなる?罰則?

相続登記が義務化されるとどうなる?

相続登記の申請に期限が定められ、怠ると過料の制裁を受ける可能性があります。

相続登記が義務化されると、土地所有者が亡くなった際に亡くなった方の配偶者や子供といった相続人は、取得を知ってから3年以内に相続登記することが必要になります。不動産を相続で取得したことを知った日から3年が期限になります。

罰則の規定があり、正当な理由なく怠れば10万円以下の過料が科される可能性があります。法務局より過料事件の通知を受けた裁判所が、要件に該当するか否かを判断し、過料を科する旨の裁判をします。過料は刑事罰ではなく行政罰であり、支払い命令は裁判所から出ることになります。

3年以内という一定の猶予期間が設けられていますので、この期間内に手続きを行えば過料(罰則)を避けられます。

 

〜相続登記以外の申請義務のある登記〜

相続登記など、権利に関する登記(甲区、乙区)には義務はありませんでしたが、土地や建物の表示登記(表題登記、表題登記の変更、滅失登記等)については前から登記の義務があります。

今後予定される相続登記の義務化同様に、表題登記の登記申請を怠った場合は10万円以下の過料に処する旨の罰則規定もあります。

表題登記とは建物を新築した際にする登記のことで、「新築した建物又は区分建物以外の表題登記がない建物の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から一月以内に、表題登記を申請しなければならない。(不動産登記法47条)」とされています。

実際、表題登記がされていない未登記の家屋は多数あります。しかし、登記を怠ったことにより、過料の制裁を受けたとの話を聞いたことはありません。

現状の、表題登記の際の過料に関する運用を考えると、相続登記の義務を怠った場合に過料を科す場合は限られるのではないかとも考えられます。

相続登記の過料が想定されるのはどのような場合?

法務局から申請を催告されたにもかかわらず、正当な理由なく、その申請がされないときに限られます。

過料の制裁を科すに当たっては、法務局における運用の透明性及び公平性を十分に確保できるよう、慎重な運用が予定されています。

3年経過したら自動的に過料が科されるものではありません

具体的には、登記官が登記申請義務違反の事実を把握した場合、あらかじめ相続人に対して登記申請をするよう催告することとし、それでもなお登記申請をすべき義務を負う者が理由もなく登記申請をしないときに過料通知を行うこととするなど、過料通知についての手続を法務省令において明確に規律することが予定されています。

法務局からの催告に応じて相続登記した場合は、法務局から裁判所へ過料事件の通知がされません。

また、義務違反が形式的には該当する場合であっても、期間内に申請しなかったことにつき「正当な理由」があるときには過料の制裁が課されないことになっています。「正当な理由」についての具体的な類型については通達等で明確化することも予定されています。正当な理由の例としては、相続人が極めて多数となり戸籍謄本等の収集に多くの時間を要するケース、遺言の有効性等が争われているケース、相続人自身に重病等の事情があるケースが考えられます。

(「法制審議会民法・不動産登記法部会会議」及び「相続登記の申請義務化の施行に向けたマスタープランより」)

 

一般に「正当な理由」があると認めら5つの事例

  1. 相続人が多すぎて把握が困難
  2. 遺産分割で争いがある
  3. 本人が重病
  4. DV等で避難中
  5. 経済的に困窮している

(法務省:相続登記の申請義務化に関するQ&Aよりhttps://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00565.html
 

民法等の一部を改正する法律の施行に伴う不動産登記事務の取扱いについて(令和5年9月12日法務省民二第927号)が通達されましたので、過料が科される場合については下記にまとめました。ご参照ください。

【相続登記義務化】過料が科される場合とは?

過料を払うのは誰?

相続登記を怠った相続人です。

過料の制裁を受ける可能性があるのは、相続登記の義務を怠った相続人です。相続人全員が怠った場合は、相続人全員が過料が科せられる可能性があります。

つまり、遺産分割協議が未了の場合は、原則として法定相続人全員が義務を負うことになります。遺言や遺産分割協議によって特定の相続人が不動産を取得することが決まっている場合は、その相続人のみが義務を負います。

相続人申告登記を行なった相続人は義務を履行したとみなされますので、その場合は、相続人申告登記をしていなかった他の相続人のみが過料の対象となる可能性があります。相続人全員が相続放棄をした場合も、登記義務は発生しません。

相続登記義務化はいつから?過去の相続は?

相続登記の義務化はいつから?

令和6年4月1日からです(改正法施行日)。

相続登記の義務化の改正法は令和6年4月1日に施行されました。

令和6年4月1日から義務化が始まりましたが、少なくとも施行日から3年の期間があるので過料が科される可能性があるのは、早くても令和9年4月以降となります。

相続登記の義務化の法律施行前の、過去に発生した相続についてはどうなる?

過去分の相続にも相続登記の義務化が適用されます(遡及適用)。

相続登記の義務化は、改正法の施行日(令和6年4月1日)の前に相続の開始があった場合についても適用されます(遡及適用)。過去分の相続も義務化の対象です。

  1. 改正法の施行日
  2. 自己のために相続開始があったことを知り、かつ、不動産の所有権を取得したことを知った日

「1」「2」のいずれか遅い日から3年以内に相続登記を行う必要があります。法改正前の過去分の相続については、「1」の令和6年4月1日からカウントして3年が期限です。

過去の相続も義務化の対象

令和6年(2024年)4月1日より前に相続が発生し、かつ相続人がその事実を知っていた場合、相続登記の期限は、原則として令和6年4月1日から3年以内(つまり令和9年(2027年)3月31日まで)、または相続した不動産の所有権を取得したことを知った日から3年以内のいずれか遅い日となります。多くの場合、令和9年3月31日が期限となると考えられます

未登記家屋は相続登記義務化の対象になりますか?

相続登記義務化の対象になりません。

未登記家屋は、そもそも登記がされていないので不動産登記法に規定される「所有権の登記名義人について相続の開始があったとき」に該当しません。

よって、未登記家屋については相続登記義務化の対象外となります。

ただし、建物は相続登記義務化の法改正以前から、そもそも登記する義務があります。登記を怠った場合は罰則の規定もあります。

相続放棄した場合、相続登記の義務はどうなりますか?

相続登記義務化の規定は適用されません。

家庭裁判所で相続放棄をすると、相続人ではなくなるので、相続登記義務化の適用を受けることもなくなります。

相続放棄は家庭裁判所での申述が必要で、原則3ヶ月の期限があります。

相続登記義務化に伴い簡素化した手続き(法改正)

相続人申告登記とは?

相続登記より簡易に義務を履行できる制度が創設されました。

通常の相続登記よりも簡便な登記制度である、相続人申告登記が創設されました。

具体的には、相続登記等の申請義務を負う者が、登記官に①登記名義人について相続が開始したこと、及び②自らが登記名義人の相続人であることを申し出たときは、相続登記等を申請する義務を履行したものとみなされます

登記官は、当該申出があった旨、申出人の住所・氏名等を登記に付記します。

この相続人申告登記は、いわゆる相続登記(相続を原因とする所有権移転登記)ではなく、①登記名義人について相続が開始したこと、及び②自らが登記名義人の相続人であることの報告的な登記という位置づけです。

そのため、申出をした後に、遺産分割協議によって不動産を取得したときは、遺産分割協議の日から3年以内に所有権移転の登記を申請しなければなりません。

相続人申告登記とは?必要書類・手続きのやり方を わかりやすく解説!

相続登記の義務化に関連し、今後予定されている他の改正は?

土地が共有状態とならないよう促す新たな制度の創設が予定されております。

所有者不明土地を活用するため、民法の財産管理制度も見直され、裁判所の管理命令により所有者不明土地の管理人を選任し、管理人が所有者に代わって土地を売却できるようにする制度などが予定されております。

その他、土地が共有状態とならないよう促すために、一定期間遺産配分未定なら法定割合で分割を行える仕組み、住基ネットで行政が死亡情報を登記、死亡者が名義人の不動産一覧を行政が発行、土地共有者の一部が不明でも裁判所の決定を経て利用や処分を可能とすることなどが改正案として答申されてました。

共有関係や不動産の管理についての民法改正

氏名や住所の変更登記の義務化とは?

今まで登記申請の義務のなかった、所有権登記名義人の氏名変更や住所変更の登記が義務化されます。

相続登記の義務化と同じように、所有権登記名義人の氏名変更や住所変更の登記についても義務化されます。令和8年(2026年)4月1日施行

所有者の氏名・住所・名称等について変更があったときは、その変更があった日から2年以内に、氏名若しくは名称又は住所についての変更の登記を申請しなければなりません。

正当な理由がなくこれに違反すると5万円以下の過料の対象となります。

住所等変更登記の義務化に伴い、職権による住所等変更登記関係も予定されています(検索用情報の申出)。

【2026年4月義務化】住所変更登記の完全ガイド:手続き・期限・罰則を解説

所有不動産記録証明制度とは?

被相続人の不動産を一覧にした証明書を法務局で取得できるようにする新しい制度です。

所有不動産記録証明制度は、2026年2月2日に施行予定の新制度で、個人が日本全国に所有している不動産を一覧にした証明書を法務局で取得できるようになります。この制度の主な目的は、相続時の不動産特定を容易にし、所有者不明土地問題の解決を促進するとともに、2024年4月から開始された相続登記義務化を支援することです。

証明書の請求は、不動産名義人本人、その相続人、法定代理人、またはこれらの者から委任を受けた代理人(司法書士など)に限定されています。この制度の最大のメリットは、一度の請求で全国の所有不動産を把握できる点にあり、相続財産の調査漏れを防止し、相続登記手続きの効率化を図ることができます。特に遠隔地の不動産確認が容易になることで、時間と労力を大幅に削減できます。

ただし、登記簿上の住所・氏名が最新でないと記載漏れの可能性があることや、相続登記が未了の不動産(先代名義のまま)は表示されないことなどの注意点があります。また、複雑な共有関係については詳細調査が別途必要になる場合もあります。

この制度は、2024年4月から始まった相続登記の義務化や、2026年4月から始まる住所・氏名変更登記の義務化といった関連制度と連携して機能することで、その効果を最大限に発揮することが期待されています。

なぜ相続登記は義務化された?法律改正の詳細

相続登記が義務化されたのはなぜ?

土地の所有者不明問題の解決策です。

相続登記にはこれまで義務がありませんでした。

義務がなかったため、すぐに相続登記をしないケースが多く、長い期間を経て土地の所有者がわからなくなるという事態が生じていました。所有者がわからないと取引(売買等)もできず、再開発、公共事業の支障となっていました。

これらを解消するための方法として相続登記の義務化が議論されていました。

相続登記はなぜ義務化されたのか?背景や義務化により生じた問題点を司法書士が考察

 

〜所有者不明土地問題〜

2017年(平成29年)12月に公表された所有者不明土地問題研究会(一般財団法人国土計画協会)の最終報告で「2016年(平成28年)時点の所有者不明土地面積は、地籍調査を活用した推計で、約410万haあり、九州(土地面積:約367万ha)以上に存在する」という衝撃的な報告がされました。このまま放置すれば2040年には約720万ha(北海道くらい)に増加すると計算されています。

また、平成28年度の地籍調査において、不動産登記簿上で所有者の所在が確認できない土地の割合は、約20%程度とされています。

所有者と連絡が取れないことにより、公共事業の用地取得ができなくなったり、災害被災地の復興を妨げる要因となっていました。

また、適正な利用・管理がなされないことで草木の繁茂や害虫が発生する等の管理不全の土地は近隣住民とのトラブルのもとになっていました。

なお、これまでも相続登記の促進を目的として長期間相続登記等がされていないことの通知(お知らせ)」を送付するなどの所有者不明土地問題の解消対策もあります。

長期間相続登記等がされていないことの通知が法務局から届いたら?

相続登記がこれまで放置されていたのはなぜ?

必要性がなかったことや、手続きの手間や、費用が考えられます。

相続登記にはこれまで義務がありませんでしたが、相続登記をしないとリスクはこれまでもありました。

相続時に名義変更をしなかったら

相続登記をしないリスクがあっても、これまで放置されることが多かった相続登記。それは以下のような理由が考えられます。

1.必要性がなかった(名義変更のメリットが分からなかった)

売却等の次の作業が無い限り、名義変更の必要性がなく、名義変更するメリットがあることも分からなかったことが考えられます。権利関係を確定させることで将来の相続をスムーズにすることもできますが、それを知らずに放置されているケースもあります。

2.手続きが煩雑

書類収集、書類作成、相続人の協力、法務局への申請等、相続登記をするには様々な作業が必要となります。簡単な作業ではないので、手続きすることを躊躇したり、専門家に

3.相続人の協力

兄弟間の仲が悪かったり、疎遠な親族が相続人だった場合は、手続きを進めたくても協力して貰えないこともありました。また、亡くなった方の主な財産が不動産のみの場合は、上手く遺産分割で分けることが難しい場合もあります。

4.費用がかかる

相続登記をするには登録免許税が基本的にかかります。手続きを専門家(司法書士)に依頼すると司法書士の手数料も別途かかります。内容が複雑になったり、相続人が不動産が多数あると費用も嵩む場合もあります。

相続登記の義務化に関連する法律の改正等とは?

所有者不明土地の発生予防と、既に発生している所有者不明土地の利用の円滑化の両面から、総合的に民事基本法制が見直しされました。

【発生予防

  • 登記されるようにするための不動産登記法の見直し
  • 相続登記及び住所変更登記申請の義務化
  • 相続登記及び住所変更登記の手続きの簡素化&合理化
  • 土地を手放すための制度の創設
  • 相続土地国庫帰属制度

【土地利用の円滑化】

  • 土地利用に関連する民法の見直し
  • 所有者不明土地管理制度の創設
  • 共有地の利用の円滑化
  • 遺産分割の見直し

令和3年4月21日「民法等の一部を改正する法律」(民法等一部改正法、令和3年法律第24号)及び「相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律」(相続土地国庫帰属法、令和3年法律第25号)が可決成立しました。また、令和3年4月28日官報により公布されました。

施行日は原則として公布(令和3年4月28日)から2年以内の政令で定める日になります。令和3年12月14日閣議決定により、令和5年4月1日施行となりました。

ただし、周知期間等が必要な相続登記の義務化令和6年4月1日施行となりました。また、住所変更登記の義務化は令和8年4月1日施行となります。

民法等の一部を改正する法律案要綱等はこちら

不動産登記法の主な改正点は?

1. 相続登記等の申請の義務付け

現在は、不動産の登記名義人が亡くなったときの相続登記の申請は義務ではなく、いつまでに申請しなければならないといった期間制限もありません。しかし、長期間相続登記がされないことにより、相続関係が複雑になったり、所有者が不明になったりという弊害が生じていました。そこで、改正法では、不動産の登記名義人が亡くなったときは、当該相続により不動産を取得した者は、自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、その不動産の所有権を取得したことを知った日から3年以内に、相続登記等(相続又は遺贈による所有権移転登記)をしなければならないこととされました。この義務に違反し、正当な理由がなく相続登記等の申請を怠ったときは、10万円以下の過料に処せられます。

 

2. 相続人申告登記の創設

上記のとおり、不動産の相続人は、一定の期間内に相続登記等を申請する義務を負うこととなります。一方で、通常の相続登記よりも簡便な登記制度が創設されました。具体的には、相続登記等の申請義務を負う者が、登記官に①登記名義人について相続が開始したこと、及び②自らが登記名義人の相続人であることを申し出たときは、相続登記等を申請する義務を履行したものとみなされます。登記官は、当該申出があった旨、申出人の住所・氏名等を登記に付記します。

この相続人申告登記は、いわゆる相続登記(相続を原因とする所有権移転登記)ではなく、①登記名義人について相続が開始したこと、及び②自らが登記名義人の相続人であることの報告的な登記という位置づけです。そのため、申出をした後に、遺産分割協議によって不動産を取得したときは、当該遺産分割協議の日から3年以内に所有権移転の登記を申請しなければなりません。

 

3. 遺贈の登記手続の簡略化

現在、遺贈による所有権移転登記は、被相続人(亡くなった人)の相続人全員(遺言執行者がいるときは遺言執行者)と受遺者(遺贈を受ける人)が共同で申請する必要があります。これを簡略化するため、相続人に対する遺贈に限り、受遺者が単独で、遺贈による所有権移転登記を申請することができるようになります。

 

4. 法定相続分での相続登記がされている場合の登記手続の簡略化

現在、法定相続分(法律で定められた相続分)での相続登記がされた後に、遺産分割協議がなされ、法定相続分とは異なる内容で不動産を取得することとなった場合には、持分を取得する相続人と持分を失う相続人が共同で持分移転の登記を申請する必要があります。これを簡略化するため、法定相続分での相続登記がされている場合に、遺産分割協議による登記をはじめとする次に掲げる登記をするときは、更正登記というかたちで、持分を取得する相続人が単独で登記を申請することができるようになります。

  • 遺産の分割の協議又は審判若しくは調停による所有権の取得に関する登記
  • 他の相続人の相続の放棄による所有権の取得に関する登記
  • 特定財産承継遺言による所有権の取得に関する登記
    ※特定財産承継遺言とは、2019年7月1日に施行された改正民法で新たに定義されたもので、遺産の分割の方法の指定として遺産に属する特定の財産を共同相続人の一人又は数人に承継させる旨の遺言のことです(民法1014条2項)。
  • 相続人が受遺者である遺贈による所有権の取得に関する登記

 

5. 氏名又は名称及び住所の変更の登記の申請の義務付け

不動産の登記名義人の住所氏名の変更登記がされないことも、所有者不明土地が生じる原因の一つとなっています。そこで、不動産の登記名義人の氏名又は名称及び住所に変更があったときは、当該登記名義人は、その変更があった日から2年以内に、その変更の登記を申請しなければならないこととされました。この義務に違反し、その変更の登記の申請を怠ったときは、5万円以下の過料に処せられます。会社・法人の本店移転登記も同様です。

 

6. 所有不動産記録証明制度(仮称)の創設

現在、実務では、市町村役場で名寄帳を閲覧等することにより、所有している不動産を調査することがありますが、同一市町村の不動産しか検索できなかったり、私道等の非課税の土地は名寄帳に記載されていなかったりという不都合が生じていました。そこで、自らが登記名義人として記録されている不動産の一覧情報(所有不動産記録証明書(仮称))を、登記名義人本人又はその相続人が法務局に対して申請できる制度が創設されました。

相続登記の費用、やり方

相続登記義務化に伴う費用は?

相続登記をするには登録免許税がかかります。基本的には不動産の固定資産評価額の0.4%課税されます。例えば不動産の固定資産評価額が1000万円であれば4万円が登録免許税になります。

他にも証明書の取得費や、郵送費、交通費等で概ね1万円程度も実費がかかります。

なお、相続登記の登録免許税は一定の要件を満たした場合は免税となる場合があります。

免税措置となる2つのケース

  1. 相続未登記のまま相続人が死亡した場合の土地
  2. 評価額100万円以下の土地

相続登記の登録免許税の計算方法・納付方法と免税(非課税)になるケースを解説!

実費の他、手続きを専門家(司法書士)に依頼する場合は、司法書士の手数料が別途かかります。相場としては5万円~15万円程度が目安です(地域や内容によっても異なります)。

当センターも司法書士事務所が運営しております。ご依頼の場合はもちろん当センターにて対応可能です。ご参考までに、当センターへご依頼の場合の費用はこちらを参照ください。

各種プランを用意しております。具体例などもありますのでイメージしやすいかと思います。

相続登記費用【各種料金プラン】

相続登記義務化の必要書類は?

相続登記をするには戸籍謄本、住民票、印鑑証明書等の各種証明書を役所で入手する他、遺産分割協議書、相続関係説明図等を作成する必要があります。

相続登記の必要書類は以下にまとめておりますのでご参照ください。

【相続登記の必要書類一覧表】
添付書類まとめ/各証明書の詳細解説

相続登記のやり方を教えてください。

相続登記をするには主に以下のステップが必要です。

物件調査→相続人調査書類収集書類作成遺産分割協議書作成・押印法務局への申請

相続登記を自分でカンタンに手続き!必要書類や費用、申請書の作成方法を解説

相続登記の義務化

相続登記を事情によりすぐに申請できない場合は、より簡便な手続きである「相続人申告登記」をする方法もあります。

ご自身で手続きするのが難しい場合は、司法書士に依頼することもご検討ください。

相続人申告登記とは?必要書類・手続きのやり方をわかりやすく解説!

当センターの費用・報酬以外にも相続登記の費用には税金等の実費が別途かかります。相続登記全体の費用詳細は以下をご参照ください。

相続登記の手続き方法(費用・必要書類・義務化等)については以下にまとめておりますのでご参照ください。

不動産名義変更・相続登記の手続き詳細まとめ

不動産名義変更・相続登記の手続きの詳細(費用、書類、期間、義務等)は以下をご参照ください。

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