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《この記事の執筆者》
司法書士法人不動産名義変更手続センター
代表/司法書士 板垣 隼 (→プロフィール詳細はこちら)
最終更新日:2026年4月5日
「相続放棄をしたら、実家の土地や建物はどうなるのだろう」──被相続人が不動産を残して亡くなった場合、相続放棄を検討する方からこのようなご質問をよくいただきます。
相続放棄をすれば借金などのマイナスの財産を引き継がなくて済みますが、不動産については放棄後も管理義務が残る場合があることをご存じでしょうか。2023年4月の民法改正で管理義務のルールが変わり、負担が軽くなったケースもあれば、依然として注意が必要なケースもあります。
この記事では、相続放棄と不動産の関係について、管理義務の改正内容、相続人全員が放棄した場合の流れ、相続土地国庫帰属制度との違いまで、司法書士の視点から実務に即して解説します。
相続放棄をした場合、不動産がどう扱われるかは「他に相続人がいるかどうか」によって大きく変わります。
相続放棄をすると、その方ははじめから相続人ではなかったものとして扱われます(民法939条)。放棄した方の相続分は他の相続人に移ります。
たとえば、相続人が長男・次男・三男の3人で、長男が相続放棄をした場合、不動産は次男と三男が2分の1ずつ相続する権利を持つことになります。
また、同順位の相続人(子ども全員など)が全員放棄すると、次の順位の相続人に相続権が移ります。相続の順位は次のとおりです。
| 順位 | 相続人の範囲 | 補足 |
|---|---|---|
| 常に相続人 | 配偶者 | 放棄しない限り常に相続人となる |
| 第1順位 | 子(代襲相続人を含む) | 子が全員放棄→第2順位へ |
| 第2順位 | 父母・祖父母(直系尊属) | 直系尊属が全員放棄→第3順位へ |
| 第3順位 | 兄弟姉妹(代襲相続人を含む) | 全員放棄→相続人不存在 |
配偶者を含むすべての相続人が放棄すると、法律上は「相続人不存在」の状態になります。この場合でも、不動産が直ちに国のものになるわけではありません。家庭裁判所で相続財産清算人が選任され、相続人捜索や債権者への公告、財産の換価・弁済などの清算手続が進みます。そのうえで、特別縁故者への分与もなく、なお残った財産があるときに国庫へ引き継がれます。
具体的な手続きについては後述の「相続人全員が相続放棄した場合の流れ」で詳しくご説明します。
「相続放棄をしたのだから、不動産の管理は一切不要」と考える方は多いですが、実際には管理義務が残る場合があります。2023年4月1日に施行された民法改正(旧940条→新940条)で、この管理義務のルールが大きく変わりました。
| 項目 | 改正前(〜2023年3月) | 改正後(2023年4月〜) |
|---|---|---|
| 義務の名称 | 管理義務 | 保存義務 |
| 義務を負う人 | 相続放棄によって相続人となった者が管理開始するまで、放棄者全員 | 放棄時に相続財産を「現に占有」していた者のみ |
| 注意の程度 | 自己の財産におけるのと同一の注意 | 自己の財産におけるのと同一の注意(変更なし) |
| 終了時期 | 次順位の相続人が管理を始めるまで | 相続人または相続財産清算人に引き渡すまで |
改正の最大のポイントは、「現に占有」していない相続人は、放棄後に管理義務を負わなくなった点です。たとえば、被相続人とは別の場所に住んでいて、被相続人の不動産を実際に使用・管理していなかった相続人は、相続放棄をすれば管理義務から解放されます。
「現に占有」とは、不動産に対して事実上の支配を及ぼしている状態を指します。具体的には次のような場合が該当します。
一方、次のようなケースは「現に占有」には該当しない可能性が高いとされています。
保存義務とは、財産を滅失・損傷させないよう現状を維持する義務です。「自己の財産におけるのと同一の注意」で足りるため、善管注意義務(職業的・専門的な注意)までは求められません。
具体的には、次のような対応が求められます。
ただし、保存義務の範囲で大規模な修繕費用を負担する必要まではないと考えられています。あくまで「壊さない・壊れないようにする」レベルの義務です。
すべての相続人が放棄し「相続人不存在」となった場合、不動産は放置されるわけではありません。利害関係人(債権者など)または検察官の申立てにより、家庭裁判所が「相続財産清算人」を選任し、財産の清算手続きが進みます。
相続財産清算人とは、相続人がいない場合に相続財産の管理・清算を行う人で、家庭裁判所が選任します。2023年4月の民法改正により、旧制度の「相続財産管理人」から名称が変更されました。
選任の申立てができるのは次の方々です。
なお、相続放棄をした元相続人も、不動産の保存義務を終了させるために利害関係人として申立てを行うことが可能です。
この手続きには通常1年〜1年半程度の期間がかかりますが、財産の内容や換価の難易度によってはさらに長期化することもあります。手続き中も不動産の管理は相続財産清算人が行うため、保存義務を負っていた元相続人は清算人に引き渡した時点で義務から解放されます。
相続財産清算人の選任を申し立てる際には、次のような費用がかかります。
| 費用項目 | 金額の目安 |
|---|---|
| 申立手数料(収入印紙) | 800円 |
| 官報公告料 | 約5,000〜6,000円 |
| 予納金(家庭裁判所に納付) | 数十万〜100万円程度 |
| 専門家への申立書作成報酬 | 10万〜20万円程度 |
予納金は相続財産清算人の報酬や管理費用に充てられるもので、相続財産の内容や管理の難易度によって金額が大きく変わります。売却困難な空き家や山林の場合、将来の管理・処分費用を見越して100万円以上の高額な予納金を求められるケースも少なくありません。
不要な土地を手放す方法として、相続放棄のほかに「相続土地国庫帰属制度」(2023年4月27日開始)があります。どちらも「土地を国に帰属させる」という結果を生む可能性がありますが、制度の仕組みはまったく異なります。
| 比較項目 | 相続放棄 | 相続土地国庫帰属制度 |
|---|---|---|
| 対象となる財産 | 全財産(土地だけの放棄は不可) | 土地のみ(建物は対象外) |
| 期限 | 相続を知った日から3か月以内 | 期限なし |
| 費用 | 収入印紙800円+切手代 | 審査手数料14,000円+負担金(原則20万円〜) |
| 土地の条件 | 条件なし | 建物がないこと・境界が明らかなこと等の要件あり |
| 他の財産への影響 | 預貯金・株式等もすべて放棄 | 土地以外の財産は相続できる |
| 申請先 | 家庭裁判所 | 法務局 |
| 手続き期間 | 通常1〜2か月 | 通常半年〜1年程度 |
それぞれの制度は、次のような状況に適しています。
なお、相続土地国庫帰属制度は要件が厳しく、建物が存在する土地や境界が不明確な土地は対象外となります。実家の土地・建物を手放したい場合は、まず相続放棄を検討し、期限が過ぎている場合に国庫帰属制度を検討するという順序が現実的です。
民法改正により管理義務の範囲は狭まりましたが、放棄後も義務が残るケースはあります。該当する場合にどう対応すべきかを解説します。
被相続人と同居していた実家は、放棄した方が「現に占有」していたことになるため、放棄後も保存義務が残ります。保存義務は、次順位の相続人が管理を始めるか、相続財産清算人が選任されて不動産を引き渡すまで続きます。
実務上は次のような対応が考えられます。
保存義務があるにもかかわらず不動産を放置すると、次のようなリスクが生じます。なお、以下のリスクは民法940条の保存義務とは別に、個別の事情に応じて問題となるものです。
相続放棄後の保存義務を終了させるには、大きく分けて2つの方法があります。
| 方法 | 内容 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 次順位の相続人への引渡し | 次順位の方が管理を開始すれば、その時点で義務終了 | なし |
| 相続財産清算人の選任 | 家庭裁判所に申立て→清算人に引き渡して義務終了 | 申立費用+予納金20万〜100万円程度 |
次順位の相続人もすべて放棄する可能性が高い場合は、最終的に相続財産清算人の選任が必要になります。
相続放棄は相続財産の全部を放棄する制度です。「不要な土地だけ放棄して、預貯金は受け取る」といった部分的な放棄は認められません。財産全体のプラスとマイナスを比較したうえで、放棄するかどうかを判断する必要があります。
相続放棄の申述は、「自己のために相続の開始があったことを知った時」から3か月以内に家庭裁判所に行わなければなりません(民法915条)。この期間を「熟慮期間」と呼びます。
被相続人の死亡日ではなく「相続の開始を知った時」が起算日ですので、第2順位・第3順位の方は、先順位の方の放棄を知った時から3か月以内が期限となります。
なお、3か月では相続財産の調査が間に合わない場合は、家庭裁判所に「期間の伸長」を申し立てることができます。不動産の評価に時間がかかる場合などは、早めに伸長の申立てを検討してください。
相続放棄をする前に、被相続人の不動産について次のような行為をすると、相続を承認したとみなされ(法定単純承認)、放棄できなくなる場合があります。
一方、不動産の現状を維持するための行為(雨漏りの応急処置など)は保存行為として認められ、単純承認にはあたらないとされています。
固定資産税は、毎年1月1日時点の所有者(登記名義人)に課税されます。被相続人が亡くなった年の固定資産税は、法定相続人が連帯して納税義務を負います(地方税法343条)。
相続放棄をした場合は「はじめから相続人ではなかった」ことになるため、原則として被相続人の納税義務を承継しません。ただし、固定資産税は毎年1月1日時点の登記名義や現所有者申告を基準に課税実務が動くため、相続登記の有無や自治体の運用によって納税通知書の送付先が変わることがあります。相続放棄後に納税通知書が届いた場合は、「相続放棄申述受理通知書」のコピーを自治体に提出して対応してください。
いいえ。2023年4月の民法改正後は、放棄の時に相続財産を「現に占有」していた場合に限り保存義務が残ります。被相続人と同居していた方や、不動産を事実上管理していた方は、次順位の相続人または相続財産清算人に引き渡すまで保存義務を負います。
自動的に国庫帰属するわけではありません。利害関係人等が家庭裁判所に相続財産清算人の選任を申し立て、清算手続きを経たうえで、最終的に残った財産が国庫に帰属します。誰も申し立てをしなければ、不動産は事実上放置される状態が続きます。
できません。相続放棄は財産全体に対する制度であり、土地だけを選んで放棄することはできません。土地だけを手放したい場合は、相続土地国庫帰属制度や売却などの方法を検討してください。
熟慮期間(3か月)を過ぎると原則として相続放棄はできなくなります。ただし、「被相続人と長年疎遠で借金の存在を知らなかった」「突然債権者から督促状が届いて初めて事実を知った」など特別な事情がある場合は、例外的に期限後でも受理されるケースがあります。この場合、裁判所への上申書等が必要になるため、速やかに専門家にご相談ください。それ以外の方法としては、相続土地国庫帰属制度の利用、不動産の売却、自治体への寄附などが考えられます。
相続放棄の前後を問わず、遺品の処分には慎重さが必要です。相続財産の処分と評価されると、法定単純承認に該当し、相続放棄自体が無効になるおそれがあります。「明らかなゴミ」のつもりで処分したものが、後から財産的価値があると判断されるリスクもあるため、衛生上・安全上やむを得ない最小限の対応を除き、独断での処分は避けてください。処分してよいものの範囲については、事前に専門家に確認されることを強くおすすめします。
相続財産から清算人の報酬等を支払える場合は、予納金の全部または一部が戻ってくることがあります。一方、相続財産に十分な価値がない場合は、予納金は戻ってこないこともあります。予納金の額や返還の見込みは、管轄の家庭裁判所に事前に確認してください。
相続放棄をすると、その不動産を相続する権利がなくなるため、所有者としてそのまま住み続けることはできません。相続財産清算人が選任されれば、清算人の判断で退去を求められる可能性があります。住み続けたい場合は、相続放棄ではなく相続したうえで維持する方法を検討する必要があります。
共有持分「だけ」を選んで放棄することはできません。相続放棄は財産全体に対する制度です。放棄すると、その方の共有持分は他の相続人が取得することになります。相続人全員が放棄した場合は、共有持分を含めて相続財産清算の対象となります。
相続放棄をしても不動産の問題がすべて解消するわけではなく、放棄時に「現に占有」していた場合には保存義務が残ります。2023年4月の民法改正で義務の範囲は狭まりましたが、同居していた実家の土地・建物を放棄する場合は、保存義務への対応を考えておく必要があります。
相続人全員が放棄した場合は、相続財産清算人の選任手続きを経て最終的に国庫帰属となりますが、費用と時間がかかります。不動産がある相続で放棄を検討される際は、他の選択肢(相続土地国庫帰属制度・売却・寄附など)と比較したうえで、ご自身の状況に合った方法を選ばれることが大切です。

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