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不動産名義変更手続センター
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親族間売買とは、親子・兄弟姉妹・いとこ・叔父叔母など親族どうしで不動産を売買する取引のことをいいます。相続前の資産整理、共有名義の解消、子世帯の住宅取得、事業承継など、選ばれる動機はさまざまです。一方で、価格を当事者間で柔軟に決められるメリットの裏返しとして、「みなし贈与」課税や住宅ローン審査が通りにくいといったリスクもあり、判断には専門的な配慮が必要になります。本記事では、登記・税金・住宅ローンの3つの視点から、親族間売買の実務を司法書士が整理して解説します。
親族間売買は、所有権移転の原因を「売買」として登記する形式で行われる取引です。売主と買主が親族関係にあるという点だけが、一般の売買と異なります。手続きそのもの(契約・登記・代金決済)は通常の不動産売買と同じ流れですが、親族間という関係性が、税務・金融・法務のそれぞれで特有の論点を生み出します。
民法上「親族」にあたるのは、6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族です。実務でよく登場するのは、配偶者間、親子間、兄弟姉妹間、いとこ間、叔父叔母と甥姪の間といったところで、親戚と呼べる範囲の多くが「親族」に含まれます。
対価をともなうかどうかで、同じ親族間の不動産移転でも登記原因はまったく違うものになります。売買・贈与・相続の主な違いを一覧で確認しておきましょう。
| 登記原因 | 対価 | 主な税金 | 登録免許税 |
|---|---|---|---|
| 売買 | あり(金銭のやり取り) | 譲渡所得税(売主)、不動産取得税(買主) | 評価額×2.0% |
| 贈与 | なし | 贈与税(受贈者)、不動産取得税(受贈者) | 評価額×2.0% |
| 相続 | なし(被相続人死亡) | 相続税の対象財産に含まれる | 評価額×0.4% |
表の税率は「土地・建物の通常ケース」の目安です。実務上は、土地の売買による所有権移転登記は期限付きで1.5%に軽減され、一定の自己居住用住宅については住宅用家屋証明書の添付で0.3%まで下がる場合もあります。登録免許税を見積もる際は、土地と建物を分けて税率を確認してください。
注目したいのは、登録免許税率は似たような水準でも、取引にともなって発生する税金の種類がまったく違うという点です。売買では売主側の譲渡所得税・買主側の不動産取得税が主な論点になり、贈与では受贈者に課される贈与税をどの課税方式(暦年課税・相続時精算課税など)でどう抑えるかがテーマになります。
親族間売買が実務で選ばれるのは、主に次の5つの場面です。
「親族間売買」と「相続」は、一見別テーマに見えますが、実務ではかなりの頻度で交わります。代表的なのは次の3パターンです。
パターンA:相続発生前に、親から子へ売買で所有権を移す。親の生前に不動産を整理しておきたい場合に選ばれる方法です。生前贈与と比較検討するのが一般的で、税負担と登記コストの総額で判断します。
パターンB:相続発生後、兄弟姉妹が共有名義になった不動産を1人の相続人に集約する。法定相続分等で共有登記をしたあと、事情の変化によりあらためて持分を売買で買い取り、単独名義に整理するパターンです。共有を長期化させないための実務的な解決策として選ばれます。
パターンC:代償分割と使い分けるケース。遺産分割で1人の相続人が不動産を取得し、他の相続人に金銭(代償金)を支払う場合は「相続登記+代償金」という形になり、売買登記にはなりません。実質的に兄弟間でお金と不動産が動いても、相続手続きの枠内で処理する点が売買との違いです。
親族間売買を検討する際は、「身内同士だからスムーズ」という楽観的な側面と、「身内同士だからこそ税務上慎重さが求められる」という厳しい側面の両方を理解しておく必要があります。
親族間売買で最も慎重に扱うべきテーマが「みなし贈与」です。売買の形をとっていても、税務上は贈与として扱われ、買主に贈与税が課税されるという事態が実際に起こり得ます。
相続税法7条は、「著しく低い価額の対価で財産の譲渡を受けた場合、その時価と対価との差額に相当する金額について、贈与により取得したものとみなして贈与税を課する」と定めています。つまり、売買契約書と代金のやり取りが形式的にあっても、価格が時価から大きく下にあれば、実質的に贈与とみなされるということです。
ここで問題になるのが、「著しく低い価額」とは具体的にどの水準をいうのか、という判断基準です。国税庁通達や法令に一律の数値基準は示されておらず、個別の事情を総合考慮して判断されることになっています。過去の裁判例や国税不服審判所の裁決でも、物件の種類・取引の経緯・当事者の関係性・金銭授受の実態などを踏まえて、ケースごとに結論が分かれています。
みなし贈与を回避するうえで重要なのは、売買価格の根拠となる「時価」を客観的に示せるようにしておくことです。実務上、時価の算定に用いられる資料としては次のようなものがあります。
| 資料 | 特徴 | 実務での位置づけ |
|---|---|---|
| 不動産鑑定士の鑑定評価書 | 国家資格者による客観的評価。算定根拠が明示される | 最も信頼性が高く、税務調査でも重視されやすい |
| 不動産仲介会社の査定書 | 実際の市場動向を反映。複数社取得が望ましい | 市場性の裏付けに有用。鑑定評価との併用が望ましい |
| 周辺売買事例(レインズ等) | 類似物件の取引実績 | 価格設定の補強資料として有効 |
| 公示地価・基準地価 | 国・都道府県公表の指標 | 参考指標。単独で時価と主張するのは不十分 |
| 固定資産税評価額 | 市町村が3年ごとに決定 | 時価より低いことが多く、単独では根拠として弱い |
| 相続税路線価 | 公示地価のおおむね8割水準 | 同上。補助指標としての利用にとどめるべき |
税務調査などで説明を求められた場面を想定すると、不動産鑑定評価書を中心に据えつつ、仲介会社の査定書・周辺事例などで補強するのが安全な組み立てです。固定資産税評価額や相続税路線価は、市場の実勢価格より低く算出される傾向があり、これらだけを根拠にした売買価格設定は、後から「時価を反映していない」と指摘されるリスクがあります。
親族間売買では、通常の売買と同じ税金がかかるうえに、親族特有の制約から本来受けられるはずの特例が使えないケースがあります。主な税金を整理すると次のとおりです。
| 税金 | 負担者 | 計算の基本 | 親族間での注意点 |
|---|---|---|---|
| 譲渡所得税・住民税 | 売主 | 譲渡益×20.315%(長期)/39.63%(短期) | 3,000万円特別控除の適用除外に該当することが多い |
| 登録免許税 | 買主 | 固定資産税評価額×2.0% | 相続(0.4%)と比べ高い |
| 不動産取得税 | 買主 | 固定資産税評価額×4%(土地・住宅は軽減税率3%・令和9年3月31日まで) | 相続は非課税だが売買は課税される |
| 印紙税 | 契約書(折半が多い) | 契約金額に応じ200円〜。高額物件では数十万円規模になることも | 売買契約書に印紙貼付が必要 |
| 贈与税(みなし贈与該当時) | 買主 | 時価と売買価格の差額に対し課税 | 税率は最大55%。親族間売買最大のリスク |
| 消費税 | ─ | 個人間の居住用建物は非課税 | 事業用建物・課税事業者の場合は例外 |
住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、マイホームの取得で一定の借入をしている場合に、所得税・住民税から一定額を控除できる制度です。親族間売買でも原則は対象になり得るのですが、条件が厳しく設定されています。
具体的には、生計を一にする親族から取得した場合や、取得後も引き続きその親族と生計を一にする予定の場合は、住宅ローン控除の対象外とされます。別々に生計を立てている兄弟間の売買などであれば条件クリアの可能性がありますが、判断は個別事情に左右されるため、事前に所轄税務署または税理士に適用可否を確認することを強くおすすめします。
マイホームを売却したときに譲渡所得から最大3,000万円を控除できる「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円特別控除」は、配偶者・直系血族・生計を一にする親族などへの売却では適用を受けられません(租税特別措置法35条2項)。
つまり、親が子へ、あるいは同居している兄弟姉妹間でマイホームを売買した場合、売主は3,000万円特別控除を使えず、譲渡益に対してそのまま譲渡所得税が課税されることになります。物件の含み益が大きい場合はかなりの税負担になるため、譲渡所得税のシミュレーションを事前に行ってから売買を決定する必要があります。
登記手続き自体は、通常の不動産売買と同じ流れで進みます。親族間だからといって簡略化できる部分はなく、むしろ税務リスクに備えて書類を手厚く揃える姿勢が望まれます。
| 当事者 | 必要書類 |
|---|---|
| 売主 | 登記識別情報通知または登記済権利証/印鑑証明書(発行3か月以内)/固定資産評価証明書/実印/本人確認書類/住所に変更がある場合は住民票または戸籍附票 |
| 買主 | 住民票/本人確認書類/認印(実印でも可) |
| 共通 | 売買契約書/代金領収書/鑑定評価書・査定書等の価格根拠資料 |
各書類の取得方法・有効期限・紛失時の対応など、売買による名義変更で必要になる書類の詳細は 売買による不動産名義変更の必要書類一覧 で詳しく解説しています。
参考までに、固定資産税評価額1,500万円の住宅(土地・建物の合計評価額)を親族間で売買した場合の登記費用を試算しておきます(当事務所の売買登記プランを用いた場合・本則税率ベース)。
| 項目 | 金額(目安) |
|---|---|
| 登録免許税(評価額×2.0%・本則) | 300,000円 |
| 司法書士報酬 | 99,000円 |
| 登記事項証明書・評価証明書取得費用ほか | 2,000〜3,000円 |
| 合計 | 約40万円 |
上記は本則税率(2.0%)で計算した目安です。実際には、土地について1.5%(令和8年3月31日までの軽減)、買主が居住する住宅用家屋の建物部分について0.3%(要件を満たす場合)といった軽減税率が適用されることがあります。要件(床面積50㎡以上、取得後1年以内の居住など)を満たすかどうかは、物件・取得者の状況によって異なりますので、個別に確認が必要です。別途、譲渡所得税・不動産取得税・印紙税などが発生する点にもご注意ください。サービス別のより詳しい費用は 名義変更の費用一覧 および 売買登記サービスのカテゴリページ をご覧ください。
親族間売買では、住宅ローン審査が通りにくいことは実務上広く知られています。親子間・兄弟間で住宅を買い取ろうと思っても、大手都市銀行では取り扱い自体を断られるケースも珍しくありません。
主な理由は次の3つです。
住宅ローンの組み替えや債務引受を伴うケースでは、住宅ローン名義変更のページ でも関連する手続きを解説しています。あわせてご確認ください。
親族間売買のなかでも、特に相談が多いのが兄弟間売買と親戚(いとこ・叔父叔母)間の売買です。関係性によって、実務での論点が少しずつ変わってきます。
典型的なのは、親から相続した実家を兄弟姉妹3人で共有することになり、長男や同居していた兄弟が他の兄弟の持分を買い取って単独名義に整理するというシーンです。
価格設定では、鑑定評価や複数社の仲介査定をもとに合意形成を図るのが基本です。当事者全員が納得できる根拠資料を用意することで、あとから「安く買い叩かれた」といった兄弟間トラブルや、税務署からのみなし贈与指摘を同時に予防できます。
登記は、売主となる兄弟(持分を手放す側)から買主となる兄弟(単独名義にする側)への「持分全部移転登記」または「持分一部移転登記」として申請します。所有権全体ではなく「持分」を移転する点が通常の売買と異なるだけで、必要書類は基本的に同じです。
譲渡所得税についても注意が必要です。売主側の兄弟には譲渡所得税が発生しますが、前述の3,000万円特別控除は生計別であっても適用要件(居住実態など)を満たさなければ使えないため、事前のシミュレーションが重要になります。
いとこ・叔父叔母・甥姪などの親戚間売買は、税務上は他人同士の売買に近い扱いがされる場面が多くあります。直系血族や配偶者ではないため、3,000万円特別控除や住宅ローン控除の「生計を一にする親族」要件で不利になりにくく、条件をクリアしやすい傾向です。
一方で、みなし贈与の判定は引き続き個別判断です。親戚間だからといって価格を自由に設定してよいわけではなく、やはり時価との乖離がある場合は贈与認定リスクがあります。鑑定評価や市場査定を根拠にした適正価格の設定という基本方針は変わりません。
親族間では、過去の事情で「真の所有者」と「登記名義人」が食い違っていることが稀にあります。たとえば、子が自分の資金で購入したものの当時は親名義で登記していた、といったケースです。
このような場合、「売買」以外に「真正な登記名義の回復」「民法646条2項による移転」「代物弁済」という登記原因を使うことも選択肢になります。ただし、これらの特殊な登記をするには、過去の経緯や状況などの立証なども難しくなります。どの登記原因を選ぶかは、過去の資金の流れ・当時の事情を証明する書類の有無によって大きく変わるため、司法書士・税理士との事前協議がほぼ必須です。
実務で遭遇する代表的なトラブルを3つご紹介します。いずれも、事前に司法書士・税理士が関与していれば、かなりの部分を回避できたと考えられるケースです。
売買契約書は作ったが、実際には代金の振込が行われていなかった、あるいは一部しか支払われていなかったというケースです。「払ったことにする」「あとで返してもらう」といった口約束は、税務署が調査で入った際にほぼ確実に否認されます。売買と判定されるためには、代金が売主の口座に実際に振り込まれ、売主の資金として利用できる状態になっていることが求められます。
親子間で口約束だけで不動産の売買が行われた結果、親の相続発生後に他の相続人から「実態は贈与であり、特別受益にあたる」と主張され、遺産分割協議が長期化した事例です。契約書・領収書・振込記録といった証拠書類は、税務対策だけでなく将来の相続トラブルを防ぐ意味でも不可欠です。
登記完了の数年後、税務調査で価格設定の根拠を問われ、鑑定評価書も査定書も保管しておらず、結果として差額が贈与とみなされたケースです。価格算定の根拠資料は、登記後も長期間保管してください。みなし贈与の指摘は登記から数年経ってから入ることもあり、その時点で資料を紛失していると反証が困難になります。
親族間売買は、登記・税務・金融の3方向で論点が絡み合う取引です。司法書士に依頼することで、次のようなサポートを受けられます。
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