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戸籍謄本の取り寄せ方法|郵送・窓口・コンビニの手順と必要なもの


《この記事の作成者兼監修者》

司法書士法人不動産名義変更手続センター
代表/司法書士 板垣 隼 (
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最終更新日:2026年4月15日

相続手続きでは、亡くなった方の「出生から死亡まで」の戸籍謄本をすべて集める必要があります。本籍地が遠方の場合や転籍が多い場合は、複数の市区町村から戸籍を集める必要があり、「どうやって取り寄せればいいの?」と悩む方は少なくありません(2024年3月開始の広域交付制度で一部簡略化されましたが、対象外の戸籍もあります)。

この記事では、戸籍謄本の取り寄せ方法を郵送・窓口・コンビニの3パターンで解説します。遠方の市区町村から郵送で取り寄せる具体的な手順や、相続に必要な戸籍の種類・通数の目安も説明しますので、参考にしてください。

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相続手続きで必要な戸籍謄本の種類

「戸籍謄本」とひとくちに言っても、相続手続きでは複数の種類の戸籍が必要になります。まずはどのような書類を集めなければならないのかを確認しましょう。

戸籍の種類と違い

種類内容手数料
戸籍謄本(全部事項証明書)現在有効な戸籍の写し。在籍者全員の情報が記載される450円
除籍謄本(じょせきとうほん)在籍者が全員いなくなった(死亡・転籍等)戸籍の写し750円
改製原戸籍(かいせいげんこせき)法律改正によって作り替えられる前の古い戸籍の写し750円

相続登記に必要な戸籍の範囲

相続登記(不動産の名義変更)では、原則として以下の戸籍が必要です。

被相続人(亡くなった方)の戸籍

  • 出生から死亡までの連続した戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍のすべて
  • 目的:法定相続人が誰かを確定するため
  • 通数の目安:3〜7通程度(転籍の回数や法改正の時期による)

相続人全員の戸籍

  • 相続人全員の現在の戸籍謄本(1通ずつ)
  • 目的:法定相続人の証明(被相続人死亡時に相続人が生存していることを証明するため)

戸籍謄本の取り寄せ方法は3つ

戸籍謄本を取得する方法は、大きく分けて以下の3つです。

方法メリットデメリットおすすめの場面
窓口即日取得可能本籍地の役所に行く必要がある本籍地が近い場合
郵送遠方でも請求可能届くまで1〜2週間かかる本籍地が遠方の場合
コンビニ早朝〜夜間も利用可現在の戸籍のみ対応。マイナンバーカード必須相続人の現在の戸籍を取る場合

相続手続きでは、被相続人の出生から死亡までの戸籍をすべて集めるために郵送請求が欠かせないケースがほとんどです(後記で解説の広域交付の場合を除く)。以下で各方法の具体的な手順を解説します。

郵送での戸籍謄本の取り寄せ手順

本籍地が遠方にある場合、最も利用頻度が高いのが郵送での請求です。

郵送請求に必要なもの

必要なもの詳細
戸籍交付請求書各市区町村のホームページからダウンロードできる。手書きでも可
本人確認書類のコピー運転免許証・マイナンバーカード・健康保険証等のコピー1通
定額小為替手数料分をゆうちょ銀行(郵便局)で購入。おつりが出ないよう端数を含めて多めに同封するとスムーズ
返信用封筒返送先住所を記入し、切手を貼付。戸籍が複数通になる場合は角形2号封筒や不足とならないように多めの切手も同封すると安心
被相続人との関係が分かる書類直系の親族以外が請求する場合、委任状や関係を示す戸籍のコピーが必要になることがある

郵送請求の手順(5ステップ)

1本籍地の市区町村を確認する

まずは被相続人の最後の本籍地を確認します。死亡届の受理証明書や最後の戸籍謄本に記載されています。本籍地が不明な場合は、住民票の除票を「本籍地の記載あり」で請求すると確認できます。

2戸籍交付請求書を入手・記入する

本籍地の市区町村のホームページから請求書をダウンロードします。記載事項は、本籍・筆頭者の氏名・必要な戸籍の種類・請求理由・請求者の住所氏名です。相続手続きが理由の場合は「被相続人○○の相続手続きのため、出生から死亡までの戸籍を請求します」と明記すると、役所側で必要な戸籍をまとめて発行してくれる場合があります。

3定額小為替を購入する

ゆうちょ銀行(郵便局の窓口)で定額小為替を購入します。戸籍謄本450円、除籍・改製原戸籍は各750円です。何通出てくるか分からない場合は、多めに同封する(例:750円×5枚=3,750円分)のがコツです。余った分は小為替のまま返送してもらえます。なお、定額小為替の購入には1枚あたり200円の手数料がかかります。

4書類を封筒に入れて郵送する

請求書・本人確認書類のコピー・定額小為替・返信用封筒(切手貼付済み)を封筒に入れ、本籍地の市区町村役場の戸籍担当課宛に郵送します。

5届いた戸籍を確認し、次の本籍地に請求する

届いた戸籍を確認し、出生までさかのぼれていなければ、それ以前の本籍地の市区町村にさらに郵送請求します。戸籍には「○○市から転籍」等の記載があるため、前の本籍地が分かります。これを出生時の戸籍にたどり着くまで繰り返します。

所要日数の目安:郵送請求の場合、1か所あたり1〜2週間程度かかります。転籍が3回あれば3か所に請求が必要で、順番に請求すると1〜2か月かかることもあります。相続登記の手続きを早めに進めたい場合は、並行して複数の役所に請求するか、司法書士に収集を依頼する方法もあります。

窓口での戸籍謄本の取得方法

本籍地の市区町村役場に直接行ける場合は、窓口で請求するのが最もスムーズです。

窓口請求に必要なもの

  • 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード等の原本)
  • 手数料(現金)
  • 直系親族以外の場合は委任状

窓口で「相続手続きのため、○○の出生から死亡までの戸籍をすべてお願いします」と伝えれば、その役所で保管している範囲の戸籍をまとめて発行してもらえます。通常、当日中に受け取ることができます。

広域交付制度を利用する方法

2024年3月1日から「戸籍の広域交付制度」がスタートしました。この制度を利用すれば、本籍地以外の市区町村の窓口でも、他の市区町村に本籍がある戸籍を取得できます。

ただし、広域交付で取得できるのは本人・配偶者・直系尊属(父母・祖父母)・直系卑属(子・孫)の戸籍に限られます。兄弟姉妹の戸籍は対象外です。また、コンピュータ化されていない一部の古い戸籍は広域交付の対象外となる場合があります。

広域交付の注意点:広域交付は窓口での請求のみ対応しており、郵送請求や代理人による請求はできません。窓口では顔写真付きの本人確認書類(マイナンバーカード・運転免許証等)の提示が必要です。また、即日発行できない場合もあります。

コンビニでの戸籍謄本の取得方法

マイナンバーカードをお持ちの方は、コンビニのマルチコピー機で戸籍謄本を取得できます。

コンビニ交付の条件

  • マイナンバーカード(通知カードは不可)が必要
  • 本籍地の市区町村がコンビニ交付に対応していること
  • 本籍地と住所地が異なる場合は、事前の利用登録申請が必要(登録完了まで数日〜1週間程度かかる)
  • 利用可能時間:6:30〜23:00(年末年始・メンテナンス時を除く)
  • 手数料:1通350〜450円(市区町村によって異なる。窓口より安い場合が多い)

コンビニ交付の注意点

コンビニで取得できるのは現在の戸籍謄本のみです。除籍謄本や改製原戸籍はコンビニでは取得できません。そのため、相続手続きにおいてコンビニ交付が活用できるのは、主に相続人自身の現在の戸籍謄本を取得する場合に限られます。

被相続人の出生から死亡までの戸籍を集めるには、窓口か郵送での請求が必要です。

出生から死亡までの戸籍の集め方

相続手続きで最もハードルが高いのが、被相続人の「出生から死亡まで」の連続した戸籍をすべて集めることです。具体的な進め方を解説します。

基本的な流れ

  1. 最後の本籍地の市区町村で、死亡の記載がある戸籍(除籍)を取得する
  2. その戸籍に記載されている「従前の本籍」(前の本籍地)を確認する
  3. 前の本籍地の市区町村に、その時期の戸籍(除籍・改製原戸籍)を請求する
  4. さらに前の本籍地が記載されていれば、同様に請求する
  5. 出生時の戸籍(親の戸籍に子として記載されているもの)に到達するまで繰り返す

よくあるつまずきポイント

ケース対処法
前の本籍地が読めない(旧字体・合併前の地名)役所の戸籍担当課に電話で確認する。Wikipedia等で古い地名は現在のどの市区町村に該当するか確認
戸籍が廃棄されていると言われた戦災や保存期間経過で廃棄されている場合がある。「廃棄証明書」を発行してもらい、法務局に相談する
何通請求すればいいか分からない「出生から死亡までのすべて」と記載して請求する。役所が保管範囲内の戸籍をまとめて発行してくれる
本籍地が分からない住民票の除票を「本籍地記載あり」で取得すれば確認できる
「戸籍集めに何か月もかかりそう…」「古い戸籍が読めない…」とお困りの方へ。当センターでは戸籍の収集から相続登記まで一括でお引き受けしています。お気軽にご相談ください。

戸籍の取り寄せにかかる費用

費目金額備考
戸籍謄本1通450円現在の戸籍
除籍謄本1通750円全員が除籍された戸籍
改製原戸籍1通750円法改正前の古い戸籍
定額小為替の購入手数料1枚200円郵送請求時のみ
郵送費(往復)約200〜300円郵送請求時のみ

被相続人の出生から死亡までの戸籍をすべて集めると、通数は3〜7通程度になることが多く、合計の費用は3,000〜6,000円程度が目安です。これに加えて相続人全員の現在の戸籍謄本も必要になるため、相続人が3人いれば+1,350円かかります。

郵送請求の場合は定額小為替の購入手数料と郵送費も加わるため、総額は5,000〜10,000円程度になることもあります。

戸籍の取り寄せに関するよくある質問

Q. 戸籍謄本と戸籍抄本の違いは?

戸籍謄本(全部事項証明書)は戸籍に記載されている全員分の情報が記載された書類です。一方、戸籍抄本(個人事項証明書)は戸籍の中の特定の1人分の情報のみが記載されます。相続手続きでは通常、全部事項証明書(戸籍謄本)を請求します。

Q. 代理人が請求することはできますか?

はい、可能です。委任状があれば代理人でも請求できます。また、司法書士や弁護士は職務上の請求として、委任状がなくても戸籍を取得できます。

Q. 法定相続情報一覧図を使えば戸籍の代わりになりますか?

法定相続情報一覧図は、先に戸籍一式を集めたうえで法務局に申出をして取得する制度です。取得後は、各種手続き(銀行、保険、登記等)で戸籍の束の代わりとして提出できるため、複数の手続きを並行して進める場合に特に有効です。ただし、提出先によっては別途書類を求められることもあります。

Q. 戸籍の取り寄せにどのくらい時間がかかりますか?

窓口なら即日、郵送なら1か所あたり1〜2週間程度です。被相続人の転籍回数にもよりますが、出生から死亡までの戸籍をすべて集めるのに2週間〜2か月程度かかるのが一般的です。

Q. 相続人が兄弟姉妹の場合、戸籍は多くなりますか?

はい。被相続人に子がおらず兄弟姉妹が相続人になる場合は、被相続人の戸籍に加えて被相続人の親(父母)の出生から死亡までの戸籍も必要になります。通数が大幅に増えるため、司法書士に収集を依頼する方も多いです。

まとめ:戸籍集めは早めのスタートが大切

相続手続きにおける戸籍の取り寄せについてまとめます。

  • 相続登記には被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍が必要
  • 取得方法は窓口・郵送・コンビニの3つ。出生までさかのぼるには郵送が不可欠
  • 郵送請求には戸籍交付請求書・本人確認書類のコピー・定額小為替・返信用封筒が必要
  • 1か所あたり1〜2週間かかるため、全体で2週間〜2か月が目安
  • 2024年3月からの広域交付制度で、最寄りの役所で取得できるケースが増えた
  • 費用の合計は5,000〜10,000円程度(通数・郵送費による)

戸籍集めは想像以上に時間と手間がかかる作業です。ご自身で進めるのが難しいと感じたら、司法書士に戸籍の収集から相続登記までまとめて依頼することもできます。当センターでは無料で相談を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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この記事の作成者兼監修者
板垣 隼(いたがき はやと)
司法書士 / 行政書士 / 1級FP技能士
司法書士法人 不動産名義変更手続センター 代表
司法書士事務所開業から17年。「難しいことを、やさしく、早く、正確に」をモットーに、相続登記や不動産名義変更の手続きをサポート。KINZAI Financial Plan・manegyへの寄稿実績あり。

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