静岡市内(葵区・駿河区・清水区の3区)の不動産(土地・建物・マンション・農地・山林・茶畑・港湾物件)の相続登記・名義変更は、静岡地方法務局(葵区・駿河区は本局/清水区は清水出張所)が管轄します。2024年4月から相続登記が義務化され、過去に発生した未登記の相続も対象です。施行日前から相続不動産の取得を知っていた場合は令和9年(2027年)3月31日まで、施行後に初めて取得を知った場合はその日から3年以内に登記する必要があります。怠ると10万円以下の過料の対象になります。
当センターは年間2,000件超の名義変更・相続登記のご相談をいただく司法書士法人で、静岡市3区すべての不動産に対応しています。葵区北部山間部(井川・梅ヶ島・玉川・大河内)の山林、有東木のわさび田(FAO世界農業遺産・GIAHS、2018年認定)、本山地区の高地茶畑、清水区の清水港(国際拠点港湾)の冷凍マグロ流通・水産加工業の不動産、三保の松原(世界遺産)周辺の不動産、駿府城周辺の旧家、東静岡駅再開発エリアのマンション、由比・蒲原・興津のみかん果樹園・桜エビ漁港など、静岡市ならではの登記もまとめてお任せください。東京・神奈川・首都圏など県外にお住まいでも、郵送・電話・LINE・Webだけで完結します。静岡市に行く必要はありません。
静岡市の不動産名義変更が必要になる4つのタイミング
静岡市内の土地・建物・マンション・農地・山林・茶畑・港湾物件について、名義(所有権)を変える必要が出てくるのは、主に次の4つの場面です。ご自身がどのケースに該当するかを最初に確認してから、必要な手続きを進めるのが効率的です。
1. 親や配偶者が亡くなり、静岡市内の実家・マンション・茶畑・山林・港湾物件を相続した(最頻出パターン)
もっとも多いのが、ご両親や配偶者が亡くなり、静岡市内の不動産を相続したケースです。葵区中心部(駿府城・市役所周辺)の戸建て・マンション、葵区北部山間部(井川・梅ヶ島・玉川・大河内)の山林・有東木のわさび田・本山地区の茶畑、駿河区南八幡・東静岡駅周辺の住宅・マンション、清水区の清水港周辺の港湾物件・旧清水市域の戸建て・三保の松原周辺の住宅・由比/蒲原/興津のみかん果樹園など、所有形態は世帯ごとに様々です。名義人が亡くなると不動産は相続人に承継され、相続および所有権の取得を知った日から3年以内に、相続登記する義務があります(2024年4月施行)。
後述しますが、相続登記は2024年4月から義務化されました。長期間そのまま放置することは、過料リスクを伴うようになっています。すぐに売却や活用の予定がなくても、まず名義を整えておくのが安全です。
2. 静岡市の不動産を生前贈与してもらった/親族間贈与する
「父が元気なうちに、葵区の自宅を息子の自分に渡しておきたい」「東京に住む娘に、清水区の戸建てを生前のうちに譲っておきたい」といった生前贈与の場合は、贈与登記(贈与による所有権移転登記)が必要になります。
不動産そのものの贈与は、相続と比べて贈与税の負担が重くなりやすい分野です。暦年課税と相続時精算課税の使い分けや、将来の相続税への影響を中心に検討します。なお「住宅取得等資金贈与の非課税」は住宅取得のための“資金”贈与に関する制度であり、静岡市の土地建物そのものを譲るケースとは区別が必要です。贈与税の試算(暦年課税・相続時精算課税の選択)など登録免許税以外の税務判断は税理士業務範囲のため、地元の税理士にご相談ください。
3. 離婚で静岡市の不動産を財産分与で受け取った
離婚に伴い、夫婦で所有していた静岡市の自宅・マンションを一方の名義に変更するのが財産分与による名義変更(財産分与登記)です。住宅ローンが残っている場合は、所有権の移転だけを進めると契約上の問題が生じることがあります。金融機関にローン債務者の変更(債務引受・借換え)や抵当権変更登記の要否を確認したうえで、所有権移転と並行して整理する必要があります。登記の中でも難易度が高い分野です。
家庭裁判所に財産分与を求めることができる期間は、2026年4月1日施行の改正民法(令和6年法律第33号)により、離婚後5年に延長されました。施行日以降に離婚した場合は5年、施行日前に離婚した場合は従前どおり2年です。なお、これは「家庭裁判所に財産分与を請求できる期間」の話であり、すでに離婚協議書・調停調書等で不動産の分与が決まっている場合の所有権移転登記そのものには法定の申請期限はありません。とはいえ、登記を放置すると元配偶者側の事情変更や差押えなどで手続きが複雑化するため、合意内容に従って速やかに登記を進めることが大切です。
4. 静岡市の不動産を売買・購入した
個人間で静岡市の土地・建物を売買した場合や、親族から購入した場合は、売買による所有権移転登記が必要です。不動産業者を介する一般の売買では業者指定の司法書士が登記まで手配してくれることが多いですが、親族間売買・知人間売買では、当事者ご自身で司法書士を手配する必要があります。
売買では登記識別情報(権利証)の取扱い、登録免許税の計算、固定資産税の精算、契約書の作成(売買契約書)など複数の論点が絡みます。トラブルを防ぐためにも、契約前から司法書士に相談されることをおすすめします。
※親族間・知人間売買に伴う所有権移転登記であれば、当センターで対応可能です。一方、第三者間売買で決済立会いが必要な案件は、現地対応の要否を確認したうえで個別判断となります。出張が必要な場合は、司法書士報酬とは別に日当・交通費が発生します。
静岡市の相続登記の義務化と過料リスク(古い相続は令和9年3月31日が期限)
静岡市内の不動産を相続した方にとって、現在もっとも重要なのが相続登記の義務化です。2024年4月1日から、相続による不動産の名義変更が法律上の義務となりました。静岡市も当然対象です。
過去の未登記分も義務化の対象(期限は一律ではありません)
相続登記の義務化は、2024年4月以降の相続だけが対象ではありません。2024年4月1日より前に発生した相続でも、未登記の不動産は義務化の対象です。亡くなったお父様・お祖父様・曽祖父様の名義のままになっている静岡市内の田畑・山林・実家・マンションも、義務化の対象に含まれます。もっとも、期限は一律ではなく、「相続および所有権の取得を知った時期」によって場合分けされます。
具体的な期限は次のとおりです。起算点は「相続および所有権の取得を知った日」であり、相続発生時期とは別物である点に注意してください。
- 2024年4月1日以降に相続および取得を知った場合:知った日から3年以内に登記
- 2024年3月31日以前から相続不動産の取得を知っていた場合:施行日(2024年4月1日)から3年以内、つまり令和9年(2027年)3月31日までに登記
- 2024年4月1日以降に初めて取得を知った(過去の相続だが知ったのが施行後)場合:知った日から3年以内(令和9年3月31日に限定されない)
怠ると10万円以下の過料
正当な理由がなく期限内に相続登記をしなかった場合、10万円以下の過料(行政罰)が科される可能性があります。葵区北部の山林1筆だけ、有東木のわさび田、本山地区の茶畑、清水区の旧清水市域の古家1戸だけといった少額の不動産でも、登記義務の対象には変わりありません。
「使っていない山林だから放置してもよい」「今さら名義を直しても誰も困らない」という考えは、現行法のもとでは通用しなくなっています。
静岡市内のマンション・分譲住宅・清水港の港湾物件の相続も対象
静岡市では、特に葵区中心部(駿府城周辺)・駿河区東静岡駅周辺・JR静岡駅南口のマンション、清水区の旧清水市域の戸建て・分譲住宅、清水港周辺の物流倉庫・水産加工業の不動産などの相続案件が継続的に発生しています。区分所有マンションの一棟丸ごと相続未登記による棟全体への影響、清水港の物流倉庫の名義整理などが論点となります(事業継続・廃業のご判断は登記実務の対象外)。これらも当然、義務化の対象として過料リスクが生じます。
数世代さかのぼった先祖名義の不動産も対象
静岡市では、特に葵区北部山間部(井川・梅ヶ島)の山林、有東木のわさび田(江戸時代に徳川家康が高く評価した発祥地)、本山地区の茶畑、清水区の興津・由比・蒲原の旧東海道宿場町の旧家、清水区三保半島周辺の旧家などで明治・大正・昭和初期の先祖名義のまま放置されている土地が少なくありません。当センターでも「曽祖父が大正時代に登記したまま」「祖父が昭和20年代に取得したきり」というご相談を多く受けています。
これらも義務化の対象です。複数世代にわたる相続関係を整理し、現在の相続人全員で遺産分割協議を行うか、相続人申告登記(後述)で暫定対応する必要があります。
静岡市内の不動産は「静岡地方法務局 本局・清水出張所」へ申請(管轄一覧)
静岡市内の不動産の相続登記・名義変更は、静岡地方法務局が管轄します。葵区・駿河区は本局(葵区追手町)、清水区は清水出張所(清水区松原町)の2拠点で分担管轄しています。所有者の住所ではなく不動産の所在地で決まる点に注意してください。
登記完了予定日の目安:静岡地方法務局(静岡市内)での権利登記(相続登記・名義変更)の完了予定日は、2026年10月時点で約9〜10日です。静岡市内の管轄庁(本局・支局・出張所)により異なり、申請の混み具合で毎営業日変動します。最新の予定日は静岡地方法務局の「登記完了予定日」(公式)でご確認ください。
静岡地方法務局 本局・清水出張所の管轄一覧
2026年4月時点の最新情報です(法務省公式サイトで確認)。業務取扱時間は本局・清水出張所とも平日 8:30〜17:15、土日祝・年末年始は閉庁です(登記手続案内などの相談窓口は予約制/対応時間が異なる場合があるため、来庁前に各庁舎の案内を確認してください)。
静岡地方法務局
静岡市葵区追手町9-50 静岡地方合同庁舎1、2階
TEL:054-254-3555
静岡市清水区松原町2-15 清水合同庁舎2階
TEL:054-351-4481
法務局へ行く前に確認すべき3つのこと
静岡地方法務局本局・清水出張所に直接相談に行く方は、次の3点を必ず事前確認してください。
- 必要書類が揃っているか:戸籍(出生から死亡までの連続したもの)、住民票(または除票)、固定資産評価証明書などが基本です。遺言の有無、法定相続分での登記か遺産分割によるかで必要書類は変わります(遺産分割協議書・相続人全員の印鑑証明書は遺産分割の場合に必須)。不足や不備があれば法務局から補正・追加提出を求められ、完了までの期間が延びます。
- 事前相談を予約したか:登記手続案内は予約制(電話)で受け付けています。予約なしで相談に行っても対応してもらえないことがほとんどです。
- 申請書(登記申請書)が正しく作成されているか:被相続人・相続人の表示、不動産の表示、登録免許税額(評価額の0.4%)、添付書類の表記など、書式に不備があると補正の指示が入ります。
これらは法務局の窓口でアドバイスはもらえますが、「書き方を直してくれる」わけではなく、あくまで自己責任で完成させる必要があります。少しでも不安があれば、司法書士にご相談ください。
静岡市3区の相続登記・名義変更ガイド(葵区・駿河区・清水区)
静岡市は3区(葵区・駿河区・清水区)で構成される政令指定都市です。本セクションでは、各区の管轄法務局・必要書類の取得窓口・地域の特徴・固有の不動産論点をまとめました。ご自身の不動産の所在地(区)のセクションをご参照ください。
本局管轄2区(葵区・駿河区)
静岡市葵区の不動産名義変更・相続登記
静岡市の中心区・県庁所在地の中枢。駿府城・市役所・県庁が集中する行政中心地。北部山間部に井川・梅ヶ島・玉川・大河内・清沢・大川などの山あいの集落が広がり、有東木のわさび田(FAO世界農業遺産・GIAHS、2018年認定)・本山地区の高地茶畑でも知られます。葵区内の不動産は静岡地方法務局 本局が管轄します。
- 管轄法務局
- 静岡地方法務局 本局(静岡市葵区追手町9-50 静岡地方合同庁舎1、2階/TEL 054-254-3555)
- 戸籍・住民票・印鑑証明書の取得
- 葵区役所 戸籍住民課(静岡市葵区追手町5-1 静岡市役所静岡庁舎)または井川支所。証明発行については玉川・大河内・梅ヶ島市民サービスコーナー等も利用可
- 固定資産評価証明書の取得
- 静岡市 市民税課市税証明係、駿河税務センター、清水市税事務所、井川・長田・蒲原支所等
- 地域の特徴
- JR静岡駅北口・新静岡駅周辺の戸建て・マンション・店舗併用住宅、駿府城・呉服町・両替町の旧市街、徳川家康ゆかりの旧武家屋敷地・町家、安東・千代田・東草深の住宅地などが相続対象になります。北部山間部(井川・梅ヶ島・玉川・大河内・清沢・大川)には山林相続・空き家相続が多く、明治期から続く先祖名義の山林も少なくありません。有東木地区は安倍川源流近くの山あいで、徳川家康が高く評価した「わさび栽培発祥地」。2018年に「静岡わさびの伝統栽培」がFAO世界農業遺産(GIAHS)に登録された特殊農地で、わさび田の相続には農業委員会届出の特殊知識が必要です。本山地区は安倍川流域の高地で、香気豊かな高地茶(本山茶)の栽培地。茶畑相続の論点も含みます。
- 葵区固有の不動産論点
- (1) 北部山間部の山林相続(境界不明・国庫帰属制度活用)/(2) 有東木わさび田(FAO世界農業遺産(GIAHS))の特殊農地相続/(3) 本山地区の高地茶畑相続(茶農家の高齢化・後継者不在)/(4) 駿府城周辺の旧武家屋敷地・町家の数世代名義整理/(5) JR静岡駅北口・新静岡駅周辺の中心市街地マンション
- 自治体公式サイト
- 静岡市公式サイト
静岡市駿河区の不動産名義変更・相続登記
静岡市の南部平野区・東静岡駅再開発エリアと登呂遺跡の区。JR静岡駅南口、東名静岡IC、静岡空港バス発着の交通拠点。グランシップ・大型商業施設の集積でも知られます。駿河区内の不動産は静岡地方法務局 本局が管轄します。
- 管轄法務局
- 静岡地方法務局 本局(静岡市葵区追手町9-50 静岡地方合同庁舎1、2階/TEL 054-254-3555)
- 戸籍・住民票・印鑑証明書の取得
- 駿河区役所 戸籍住民課(静岡市駿河区南八幡町10-40)
- 固定資産評価証明書の取得
- 静岡市 市民税課市税証明係、駿河税務センター、清水市税事務所、井川・長田・蒲原支所等
- 地域の特徴
- JR静岡駅南口・東静岡駅周辺の戸建て・マンション・タワマン、南八幡・南町・登呂・小鹿の住宅地、東名静岡IC周辺の郊外住宅地、用宗の漁港集落などが相続対象になります。東静岡駅周辺は再開発エリアで、グランシップを中心に商業ビル・分譲タワマンが集積。登呂遺跡(弥生時代の集落跡)周辺は文化財エリアで、登呂博物館を含む歴史地区になっています。JR静岡駅南口から南八幡町・南町方面の商業地・店舗併用住宅、東名高速静岡IC周辺のロードサイド商業地、用宗漁港周辺の漁港集落など、相続パターンが多様です。
- 駿河区固有の不動産論点
- (1) 東静岡駅再開発エリアのマンション・タワマン相続(区分所有・敷地権・管理組合)/(2) JR静岡駅南口の商業地・店舗併用住宅相続/(3) 登呂遺跡周辺の文化財エリア不動産/(4) 東名静岡IC周辺のロードサイド商業地・物流倉庫/(5) 用宗漁港集落の漁業関連不動産
- 自治体公式サイト
- 静岡市公式サイト
清水出張所管轄1区(清水区)
静岡市清水区の不動産名義変更・相続登記
静岡市の北東部・旧清水市の全域・清水港(国際拠点港湾)の冷凍マグロ流通拠点・三保の松原(世界遺産)。2003年4月1日に旧静岡市と旧清水市が合併、2005年4月1日の政令指定都市移行・区制施行により清水区が設置されました。その後、蒲原町(2006年)・由比町(2008年)も編入されています。清水港のマグロ水揚量は全国有数で、缶詰製造業(ツナ缶発祥地)、サッカーの聖地(清水エスパルス本拠地)、ちびまる子ちゃんの街でも知られます。清水区内の不動産は静岡地方法務局 清水出張所が管轄します。
- 管轄法務局
- 静岡地方法務局 清水出張所(静岡市清水区松原町2-15 清水合同庁舎2階/TEL 054-351-4481)
- 戸籍・住民票・印鑑証明書の取得
- 清水区役所 戸籍住民課(静岡市清水区旭町6-8 清水庁舎)または蒲原支所。証明発行については有度・飯田・小島・両河内市民サービスコーナー等も利用可
- 固定資産評価証明書の取得
- 静岡市 市民税課市税証明係、駿河税務センター、清水市税事務所、井川・長田・蒲原支所等
- 地域の特徴
- JR清水駅・新清水駅周辺の戸建て・マンション・店舗併用住宅、銀座通り・江尻の旧市街、清水港・日の出地区の物流倉庫・水産加工業の不動産、三保半島の住宅・別荘、興津・由比・蒲原の旧東海道宿場町の旧家・みかん果樹園などが相続対象になります。清水港は国際拠点港湾で、マグロ水揚量は全国有数、ツナ缶発祥地として知られ、港湾倉庫・水産加工業の不動産相続が独自論点。三保の松原は富士山世界遺産の構成資産(2013年登録)で、三保半島周辺の不動産相続が地域内に多くあります。旧清水市域は1990年代以降の人口減少・高齢化で、空き家・古家を含む相続案件が増加。興津・由比・蒲原は旧東海道宿場町(興津宿・由比宿・蒲原宿)の旧家相続、由比・蒲原のみかん果樹園・桜エビ漁港、清水区村松のIAIスタジアム日本平(J1清水エスパルス本拠地)周辺などが論点です。
- 清水区固有の不動産論点
- (1) 清水港(国際拠点港湾)の冷凍マグロ流通・水産加工業(ツナ缶発祥地)の物流倉庫・工場相続/(2) 三保の松原(世界遺産2013年登録)周辺の住宅・別荘相続/(3) 旧清水市域の空き家・古家相続(人口減少・高齢化)/(4) 旧東海道宿場町(興津宿・由比宿・蒲原宿)の旧家相続/(5) 由比・蒲原のみかん果樹園相続・由比の桜エビ漁港集落/(6) 清水区村松のIAIスタジアム日本平(J1清水エスパルス本拠地)周辺の不動産
- 自治体公式サイト
- 静岡市公式サイト
静岡市でよくある不動産名義変更のケース(葵区北部山林・有東木わさび・本山茶・清水港・三保の松原・駿府城周辺)
静岡市には、首都圏や他県の不動産にはない独自の論点があります。葵区北部山間部(井川・梅ヶ島・玉川・大河内・清沢)の山林、有東木のわさび田(FAO世界農業遺産・GIAHS、2018年認定)、本山地区の高地茶畑、清水区の清水港(国際拠点港湾)の冷凍マグロ流通・水産加工業の不動産、三保の松原(世界遺産)周辺の不動産、旧清水市域の老朽化住宅・空き家、由比・蒲原・興津の旧東海道宿場町の旧家・みかん果樹園・桜エビ漁港、駿府城周辺の旧武家屋敷地、東静岡駅再開発エリアのマンション・タワマン、空き家、先祖名義の不動産、県外相続人がそれです。当センターでは、これらの不動産の相続登記に対応しています。
1. 葵区北部山間部(井川・梅ヶ島・玉川・大河内・清沢)の山林相続(境界不明・国庫帰属制度)
静岡市の相続案件で最も特殊な論点が、葵区北部山間部に広がる広大な山林の相続です。井川・梅ヶ島・玉川・大河内・清沢・大川といった山あいの集落には、明治期から続く先祖名義の山林が散在しており、林業の後継者不足から休林化している区域も少なくありません。山林の相続では、次のような特有の論点が出てきます。
- 固定資産税の評価額が低く、登録免許税も小さい(評価額×0.4%)。手続きを後回しにしやすい原因にもなる。
- 境界が不明な山林が多い。明治期に作成された字限図(公図)と航空写真しか手がかりがない場合も多くあります。なお、境界の調査・確定は土地家屋調査士の業務範囲となるため、必要に応じて別途専門家へのご相談をお願いします。
- 地番が散在している。1人の所有者が数十筆〜100筆超を持っているケースもある。
- 相続放棄・売却・寄附・国庫帰属制度のいずれを選ぶかを、登記前に整理しておく必要がある。
- 相続土地国庫帰属制度(2023年4月開始)も、境界の明確化、抵当権・担保権の有無、管理状況、面積に応じた負担金など、要件・費用面の事前確認が必要。
2. 有東木のわさび田(FAO世界農業遺産・GIAHS、2018年認定)の特殊農地相続
葵区北部の有東木地区は、安倍川源流近くの山あいに位置する、わさび栽培発祥地です。徳川家康が高く評価したと伝わる「水わさび」の栽培技術が江戸時代から継承され、2018年に「静岡わさびの伝統栽培」が国連食糧農業機関(FAO)の世界農業遺産に登録されました。畳石(たたみいし)と呼ばれる特殊な水資源活用の栽培技術が特徴です。
有東木のわさび田の相続では、次のような特殊知識が必要です。
- 農業委員会届出(農地法第3条の3/10か月以内):わさび田も農地として届出対象です。
- 水利権・水源の継承:わさび栽培は良質な湧水・渓流水が不可欠で、水源・水利権の継承が並走論点です。
- FAO世界農業遺産(GIAHS)登録地区の保全要件:有東木地区はFAO世界農業遺産(GIAHS)登録地区として、伝統栽培の継承が期待される区域です。
- 後継者・耕作者の確保:わさび農家の高齢化と後継者不在で、相続後の耕作継続 vs 賃貸 vs 廃業の判断が論点になります。
当センターはわさび田の相続登記と農業委員会への届出に対応します。耕作継続・賃貸・廃業の判断は業務範囲外のため、地元の農業委員会・JA・税理士等にご相談ください。
3. 本山地区(葵区)の高地茶畑相続(本山茶)
葵区中部・北部の本山地区は、安倍川流域の高地で香気豊かな本山茶の栽培地として知られます。山間部の急斜面に茶畑が広がり、急傾斜地ならではの「やまかげ」の蔵造りで生産された高品質茶が特徴です。本山茶の茶畑相続では、次のような特有の論点があります。
- 急斜面の茶畑の評価:平坦地の茶畑とは評価方法が異なります。
- 茶農家の高齢化・後継者不在:本山地区の茶農家も後継者不足で、相続後の耕作放棄リスクが論点です。
- 農業委員会届出(農地法第3条の3/10か月以内):本山茶の茶畑も農地として届出対象です。
- 耕作放棄地化のリスク:相続後に耕作できない場合は、地元の農協・地元税理士・行政書士等にご相談ください(耕作権の継続・賃貸借契約の引継ぎは登記実務の対象外)。当センターでは登記面のみ対応しています。
4. 清水区の清水港・マグロ漁港・水産加工業(ツナ缶発祥地)の不動産相続
清水区の清水港は、マグロ水揚量で全国有数の遠洋漁業基地として発展してきました。ツナ缶(ライトツナ・シーチキン)の発祥地でもあり、缶詰製造業の集積地でもあります。清水港周辺の物流倉庫・水産加工場・冷凍倉庫・工場社員寮・漁港集落の住宅などが相続対象になることがあります。
- 港湾倉庫・水産加工場の名義整理:水産業の縮小傾向の中、登記実務として名義整理が論点になります(事業継続・廃業のご判断は登記実務の対象外で、当センターでは登記面のご相談を中心に承ります)。
- 漁港集落の住宅相続:江尻・日の出地区の漁港集落の住宅は密集地が多く、再建築・接道・防潮堤との関係などの論点があります。
- 缶詰製造業の旧工場・倉庫:用途地域・建ぺい率・容積率の現在規制の確認、解体費用の見積りなどが、相続後の活用方針に直結します。
5. 三保の松原(清水区/世界遺産2013年登録)周辺の不動産相続
清水区の三保の松原は、2013年に富士山世界遺産の構成資産として登録された名勝地です。三保半島の松原・羽衣の松周辺の不動産は、観光地不動産としての評価と、世界遺産登録地区としての景観保全要件が並走する独自論点があります。
- 観光地不動産・別荘の遠隔相続:首都圏所有者の別荘・観光地ホテル等の相続案件があります。
- 世界遺産登録地区の景観保全:建築規制・高さ制限・色彩制限などの確認が必要です。
- 三保半島周辺の住宅地:三保灯台・東海大学海洋学部周辺の住宅地相続にも対応しています。
6. 旧清水市域(清水区)の老朽化住宅・空き家相続
清水区は2003年の旧静岡市・旧清水市合併以降、人口減少・高齢化が進み、特に旧清水市域(江尻・有度・庵原・興津など)や、後に編入された蒲原・由比などで空き家・古家を含む相続案件が増加しています。「親の実家を相続したけれど、誰も住む予定がない」というご相談は珍しくありません。
空き家を放置すると、雨漏り・シロアリ被害・倒壊リスクが進み、将来の売却価格が下落します。さらに、市町村から特定空家等または管理不全空家等として勧告を受けた場合は、固定資産税の住宅用地特例が解除され、税負担が大幅に増える可能性があります(2023年改正で「管理不全空家等」も対象に追加されました)。
相続した空き家を売却する場合、一定の要件を満たせば被相続人居住用家屋等の譲渡所得の特別控除が使えることがあります。控除額は原則最高3,000万円ですが、令和6年(2024年)1月1日以後の譲渡で相続人が3人以上いる場合は最高2,000万円に縮小されます。旧耐震基準であること、区分所有建物(マンション)でないこと、相続開始直前に被相続人が居住していたことなどの要件確認が必要で、対象期間は令和9年(2027年)12月31日までの譲渡です。売却を検討するなら、登記と税務をセットで進めるのが有利です。
7. 由比・蒲原・興津(清水区)の旧東海道宿場町の旧家相続・みかん果樹園・桜エビ漁港
清水区の興津・由比・蒲原は、旧東海道の宿場町(興津宿・由比宿・蒲原宿)で、街道沿いの旧家・町家が現存しています。さらに由比は桜エビ漁の中心地、由比・蒲原・興津はみかん栽培の伝統地域として知られます。これらの相続では、宿場町特有の旧家・町家の数世代名義整理、漁港周辺の漁業者の自宅・倉庫・水産加工場の相続登記、みかん果樹園の農業委員会届出などが論点になります。漁港周辺の土地建物と、漁業権・組合員資格・組合員行使権は別制度のため、桜エビ漁業に関わる権利の継承は登記実務の対象外で、所属の漁業協同組合への確認が別途必要です。
8. 駿府城周辺・葵区中心部の旧武家屋敷地・町家の数世代名義整理
葵区の駿府城周辺・呉服町・両替町・追手町は、徳川家康ゆかりの旧武家屋敷地・町家が現存する歴史地区です。駿府城周辺の旧家相続では、明治・大正期の先祖名義のまま放置されている町家・旧武家屋敷地の数世代名義整理がしばしば論点になります。歴史地区特有の文化財保護要件・景観条例の確認も並走します。
9. 東静岡駅・JR静岡駅南口(駿河区)周辺のマンション・タワマン・商業地相続
駿河区の東静岡駅周辺は再開発エリアで、グランシップを中心に商業ビル・分譲タワマン・マンションが集積しています。JR静岡駅南口の南八幡・南町方面も商業地・店舗併用住宅が密集。これらの区分所有マンション・タワマン・商業ビルの相続では、区分所有・敷地権・管理組合・管理費滞納確認などの論点が中心になります。
10. 県外(首都圏・関西)在住の相続人が静岡市の実家・マンションを相続するケース(最頻出パターン)
静岡市の相続案件でもっとも多いのが、県外在住の相続人が静岡市の実家・マンションを相続するパターンです。子世代が進学・就職を機に首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)または関西圏(大阪・京都・兵庫)へ移住し、親が静岡市に残り、子は実家を離れて数十年——そういう背景で、親が亡くなり東京・大阪などから静岡市の不動産を相続するケースです。
当センターは年間2,000件超の相続登記のご相談をいただいており、こうした「県外在住者が静岡市の不動産を相続する」パターンを最も得意とする分野の一つです。実際、後述するお客様の声にも、東京都町田市から清水区物件を相続したケースが登場します。
静岡市の方からいただいたお客様の声
当センターで実際に名義変更をご依頼いただいた、静岡市内の不動産に関するお客様の声を4件ご紹介します。すべて原文のまま掲載しています。清水区在住2件+清水区物件1件(首都圏所有者)+駿河区在住1件の構成で、清水区中心の相続パターンが具体的に伝わる内容です。静岡市以外の静岡県内の方からのお声は静岡県ページに、浜松市内の方からのお声は浜松市ページに別途掲載しています。
・電話での対応がわかりやすかったです。(料金のことや書類の書き方など、質問に対してていねいな対応でした。)
・定額でのわかりやすい料金が依頼する一番の決め手でした。実際、お願いして良かったと思っています。また何か依頼するような事があれば、ぜひお願いしたいと思いました。
大変お世話になりました。ありがとうございました。
4件は、静岡市内の清水区在住2件+清水区物件1件(首都圏所有者)+駿河区在住1件の構成で、いずれも父→子・母→子の相続パターン。「メール・電話だけで完結」「対面なしで完結」「3年以上悩んだ末の決断」「定額でわかりやすい料金」など、非対面サポートの強みが具体的に伝わる内容になっています。
他のお客様の声は お客さまの声一覧 でご覧いただけます。静岡市以外の静岡県内(沼津・富士・三島・熱海・伊東・川根本町など)の方からのお声は静岡県ページに、浜松市内(中央区・浜名区・天竜区)の方からのお声は浜松市ページに掲載しています。
静岡市外・遠方在住でも当センターに依頼できる理由
「東京・神奈川から静岡市まで何度も行き来するのは無理」「静岡市の地元の事務所を訪ねる時間が取れない」というご相談をよくいただきます。当センターは遠方在住者の名義変更を専門とする司法書士法人で、静岡市の不動産についても日常的に対応しています。
1. オンライン申請・郵送・電話・LINEで完結する手続きフロー
当センターの手続きフローは、最初から最後まですべて非対面で完結します。
- 無料相談:電話・LINE・Webフォームで状況をうかがう(所要15〜30分)
- お見積り提示:登録免許税・実費・司法書士報酬の総額を事前にご提示
- 正式ご依頼・委任状送付:当センターから郵送する委任状にご署名・ご捺印いただき返送
- 戸籍等の収集:当センターが代行(職務上請求で全国の市役所から取り寄せ)
- 遺産分割協議書の作成・郵送:相続人全員でご捺印(実印)、印鑑証明書を添えて返送
- 登記申請:オンライン申請システムで静岡地方法務局本局・清水出張所へ電子申請
- 完了書類の郵送:登記識別情報通知書(権利証)・登記完了証をご自宅へ郵送
ご依頼者様が動くのは、書類への署名・捺印と郵送の3〜4回だけ。静岡市に行く必要も、東京の当センターまでお越しいただく必要もありません。
2. 来所不要の証拠:書類郵送のやり取り例
実際にご依頼者様にお願いするのは、次の2〜3回の郵送物です。
- 1回目:受付表・委任状にご記入いただきご返送
- 2回目:遺産分割協議書(相続人全員分)に押印し、実印・印鑑証明書を添えて返送
- 完了:登記識別情報通知書(権利証)と完了書類が当センターから郵送される
すべての書類のやり取りは、レターパックや書留郵便等の追跡可能な郵便で行います。静岡市・東京間でも1日または2日で届きますので、所要期間は通常1〜2か月で完了します。
3. 全国対応の相談実績
当センターは年間2,000件超の名義変更・相続登記のご相談をいただいており、全国47都道府県の不動産に対応しています。静岡市3区(葵区・駿河区・清水区)の不動産も同様に郵送・オンラインで対応可能です。
当センターは2008年(平成20年)10月に個人事務所として開業し、2020年(令和2年)8月に司法書士法人を設立しました。代表 板垣 隼(いたがき はやと)は2008年10月に司法書士登録をしています。事務所詳細・経歴は 司法書士板垣のプロフィール をご覧ください。
4. 当センターの料金プラン
静岡市の不動産の相続登記は、次の3プランからお選びいただけます。
登録免許税は原則として固定資産評価額の0.4%、各種実費(戸籍取得手数料・郵送費等)は別途かかります。なお、評価額100万円以下の土地に係る相続登記については、令和9年(2027年)3月31日までは登録免許税が非課税となる免税措置が設けられています。葵区北部山間部の山林など低評価額の土地が多い地区では、この特例の対象になるケースが少なくありません。詳しくは 相続登記の費用ページ をご覧ください。
5. 静岡市の地元事務所と当センターの使い分け
「静岡市にも司法書士事務所はあるけれど、どう選べばよいか」という質問もよくいただきます。一般的な目安としては次のようになります。
- 静岡市の地元事務所が向いている方:静岡市内にお住まいで、対面で相談したい/法務局や役所が近く、ご自身で動ける/地元での顔つなぎを重視
- 当センターが向いている方:県外(首都圏・関西など)にお住まいで、遠方からの依頼/非対面で完結したい/週末や夜間に連絡を取りたい/費用を事前に明確にしたい/葵区北部の山林・有東木わさび田・本山茶畑・清水港の港湾物件など特殊論点を扱える事務所を探している
どちらが優れているということはなく、ご依頼者様の状況によって最適解が変わります。当センターは特に「県外在住・非対面・郵送完結」を希望される方と、「葵区北部の山林・有東木わさび田・清水港の物件・三保の松原周辺の不動産の相続を扱える事務所を探している」方に最適化されています。
※司法書士報酬(税込)の基本料金です。人数・不動産の数・評価額などにより加算がある場合があり、登録免許税や証明書の取得費用などの実費は別途かかります。
静岡市の名義変更・相続登記|よくあるご質問
Q1. 静岡市に行かなくても相続登記はできますか?
Q2. 相続人が県外(首都圏・関西など)に住んでいる場合でも依頼できますか?
Q3. 葵区北部の山林・有東木のわさび田の相続にも対応していますか?
Q4. 清水港の港湾倉庫・水産加工業の不動産相続にも対応していますか?
Q5. 何十年も前の祖父名義の不動産でも登記できますか?
Q6. 静岡市の相続登記の費用はいくらかかりますか?
Q7. 静岡市以外の静岡県・浜松市の不動産は、このページから依頼できますか?
まとめ
静岡市の不動産の相続登記・名義変更は、静岡地方法務局(葵区・駿河区は本局/清水区は清水出張所)が管轄します。2024年4月から義務化され、過去に発生した未登記の相続も対象です。施行日前から取得を知っていた場合は最長で令和9年(2027年)3月31日まで、施行後に初めて知った場合はその日から3年以内が登記期限となり、怠ると10万円以下の過料の対象です。
葵区北部山間部(井川・梅ヶ島・玉川・大河内)の山林、有東木のわさび田(FAO世界農業遺産・GIAHS、2018年認定)、本山地区の高地茶畑、清水区の清水港(国際拠点港湾)の冷凍マグロ流通・水産加工業の不動産、三保の松原(世界遺産)周辺の不動産、旧清水市域の老朽化住宅・空き家、興津・由比・蒲原の旧東海道宿場町の旧家・みかん果樹園・桜エビ漁港、駿府城周辺の旧武家屋敷地、東静岡駅再開発エリアのマンション・タワマンなど、静岡市3区には独自の論点が多くありますが、当センターは静岡市3区すべての不動産に対応し、すべて郵送・オンラインで完結します。静岡市に行く必要も、当センターまで来所する必要もありません。年間2,000件超の相談実績で、安心してお任せいただけます。
なお、静岡市以外の静岡県内(沼津・富士・三島・熱海・伊東・伊豆・下田・島田・焼津・藤枝など21市12町)の不動産については別途静岡県の相続登記・不動産名義変更|静岡市/浜松市以外も対応の専用ページを、浜松市内(中央区・浜名区・天竜区)の不動産については浜松市の相続登記・不動産名義変更|全3区対応の専用ページをご用意していますので、それぞれの専用ページをご覧ください。
「自分のケースが当てはまるか分からない」「総額がいくらになるか先に知りたい」という方も、まずはお気軽にお問い合わせください。ご相談・お見積りは無料です。
