建物が「未登記」であるとは、簡単に言えば「法務局にある登記簿に、その建物の記録が存在しない」状態のことです。
不動産の登記簿は、大きく分けて2つの部分で構成されています。
表題部(ひょうだいぶ): どこに、どんな大きさの、どんな建物があるか(物理的状況)を示す部分。
権利部(けんりぶ): 誰が所有者で、担保に入っているかなど(権利関係)を示す部分。
通常、家を建てたらまず「表題部」を作り(表題登記)、その後に「権利部」を作ります(保存登記)。「未登記」とは、最初のステップである「表題部」すら作られていない状態を指します。
なぜ固定資産税は来るのに未登記なの?
「登記がないのに、なぜ固定資産税の請求書は届くの?」と不思議に思うかもしれません。
実は、法務局の「登記」と、市町村の「課税」は別の仕組みで管理されています。役所は航空写真や現地調査で建物を把握し、「家屋補充課税台帳」という独自のリストで管理して税金を請求しています。そのため、未登記であっても固定資産税は課税されるのです。






