相続時口座照会制度の要点(先に結論)
● どんな制度か:口座管理法にもとづく制度で、2025年4月1日から利用できます。預金保険機構が全国の金融機関へまとめて照会し、亡くなった方名義の口座がどこにあるかを通知します。
● 分かること:金融機関名・支店名・預貯金の種類・口座番号・預貯金者名です。残高は分かりません。
● 最大の制約:対象は生前にマイナンバーが付番されていた口座だけです。付番されていなければ、口座があっても「該当口座なし」と通知されます。
● 費用と期間:1件あたり5,060円(税込)。申込みから通知まで約1か月です。結果が「該当口座なし」でも手数料は戻りません。照会できるのは被相続人の死後10年までです。
● 2026年10月1日からの変更:預金保険機構が被相続人のマイナンバーを確認できず照会そのものができなかった場合に、再確認を希望しなければ申込みが合意解除となり、手数料が返還される取扱いが予定されています。
はじめに:相続で「預貯金が把握できない」ケースが増えている
相続のご相談で多いのは、「不動産は分かるが、預貯金がどこにあるか分からない」というケースです。
以前は通帳や取引印鑑が手がかりになりましたが、近年はネット銀行や通帳レスの普及により、目に見える証拠が残りにくい状況が増えています。
こうした状況を踏まえ、口座管理法の施行により、相続時に預貯金口座の所在を横断的に確認できる「相続時口座照会(相続時預貯金口座照会)」が整備され、2025年4月1日から利用できるようになりました。これは、預金保険機構を通じて、亡くなった方が持っていた口座の所在を一括で照会できる制度です。ただし、照会できるのはマイナンバーと紐付けされた口座に限られるため、必ずしも全ての口座が見つかるわけではありません。
預貯金の把握が遅れると、手続きが長引くだけではありません。遺産分割協議のあとに別口座が判明すると、その口座について追加の遺産分割協議書を作り、相続人全員から押印をもらい直すことになります(協議書に「後日判明した財産の帰属」を定めてあれば、追加協議が不要な場合もあります)。
また、相続税の申告が必要なケースでは、資料の不足が後日の修正や追加対応につながりやすいため、初動の段階で「調べ方」を整理しておくことが重要です。
相続時口座照会制度(預金保険機構を介した照会)の概要
制度の趣旨と、預金保険機構が果たす役割
従来、口座調査は金融機関ごとに照会する必要があり、候補が多いほど時間も費用もかかりました。
この負担を軽くする仕組みとして、預金保険機構を介して口座の有無を照会する制度が整備されました。根拠となる口座管理法(預貯金者の意思に基づく個人番号の利用による預貯金口座の管理等に関する法律・令和3年法律第39号)は2024年4月1日に施行され、まず自分が取引している金融機関の口座に付番できるようになりました。その後2025年4月1日の全面施行で、複数の金融機関の口座への一括付番と、相続時・災害時の口座照会が利用できるようになっています。
照会で分かること/分からないこと
この照会で分かるのは、原則として「どの金融機関・どの支店に口座があるか(口座の存在)」です。
一方で、残高は通知されないのが基本です。残高や取引内容を確認するには、判明後に各金融機関で個別手続(残高証明書の請求等)が必要になります。
利用条件(マイナンバーの届出状況等)
実務上の最重要ポイントは、この制度で照会できるのは「被相続人が生前にマイナンバーとの紐付け手続きを行っていた口座」に限られることです。
口座への付番は義務ではなく本人の意思にもとづく手続きのため、被相続人がどの金融機関で付番を済ませていたかは、相続人には分かりません。「照会したが『該当口座なし』だった。しかし実際には口座があった」ということが起こり得ます。
そのため、この照会の結果だけで口座の有無を判断することはできません。あくまで「従来の調査を補助する手段」と位置づけ、次章の手がかり調査と組み合わせてください。
手数料・申込先・照会できる期間
手数料は1回の申込みにつき5,060円(税込)で、申込み時に金融機関へ支払います。照会できるのは被相続人の死後10年までです。
費用面でとくに注意したいのが、いったん申込みが成立すると手数料は返ってこないという点です。預金保険機構の利用規定では、結果が「該当口座なし」だった場合も、申込書の記載に不備があった場合も返金されないと定められています。だからこそ、申込書は住民票の除票の写しの記載どおりに正確に書くことが重要になります。
申込みから結果通知までは1か月程度かかります。申込みは、預金保険機構から業務委託を受けた金融機関の窓口や郵送等で受け付けます。委託先の金融機関であれば、被相続人も申込者も取引口座を持っていない金融機関から申し込めます。
照会の対象になるのは、照会の時点で付番が完了している口座です。つまり「どの金融機関が対象か」ではなく「その口座にマイナンバーが結び付いているか」で決まります。制度そのものについての問い合わせは、マイナンバー総合フリーダイヤル(0120-95-0178)でも受け付けています。
申し込む前に、引落しの確認を済ませてください。この照会を申し込むと、被相続人が亡くなったことが照会先の金融機関に伝わります。そのため、金融機関によっては被相続人の口座の取引を停止する措置がとられることがあります。
公共料金・通信費・施設利用料などを被相続人の口座から引き落としている場合は、先に支払方法の変更を進めておくと、生活面での混乱を避けられます。
2026年10月1日に予定されている改正(手数料が戻るケース)
預金保険機構は、相続時預貯金口座照会の利用規定について2026年10月1日付で改正する予定を公表しています(改正予定版)。実務に効くのは次の2点です。
- マイナンバーを確認できなかったときの再確認と返金:機構が被相続人のマイナンバーを確認できず照会結果の通知ができない場合、機構が改めて確認を行えるようになります。依頼者がこれを希望しないときは、その時点で申込みが合意解除され、委託先の金融機関を通じて手数料が返還されます(振込で返金する場合は振込手数料の負担が生じることがあります)。
- 結果通知が「転送不要」の簡易書留であることの明文化:通知は転送されないため、申込み後に引っ越すと受け取れず、申込みからやり直しになります。
現行の規定では、マイナンバーを確認できずに照会が空振りに終わった場合でも手数料は戻りませんでした。改正予定版のとおり適用されれば、後述する「該当口座なし」のうちマイナンバーの確認自体ができなかったケースに限り、返金の道が開かれることになります。ただし相続税の申告や相続登記には期限があります。改正を待って申込みを遅らせるより、まずは申込書を正確に整えることを優先してください。
相続時口座照会制度の利用手順(準備から結果受領まで)
申請できる人(相続人・包括受遺者・代理人等)
申込みができるのは、国内に通知先を持つ相続人(包括受遺者を含む)またはその代理人等です。遺産整理業務として司法書士などの専門家が代理で申し込むこともできます。
実務上おさえておきたいのは次の2点です。
- 他の共同相続人の同意は不要です。相続人の1人が単独で申し込めます。
- 連名での申込みはできません。複数の相続人が結果を見たい場合も、申込みは1人が行います。また、被相続人が複数いる場合は、被相続人ごとに申し込むことになります。
包括受遺者として申し込む場合は、遺言書が必要です。公正証書遺言と法務局の保管制度を利用した自筆証書遺言を除き、家庭裁判所の検認済証明書もあわせて求められます。
必要書類(法定相続情報一覧図の活用)
不備があると受付が止まるため、準備は次の3種類に整理して考えると分かりやすくなります。申込書と、個人情報の第三者提供に係る同意書は、金融機関に所定の様式があります。
- 被相続人が亡くなったことが確認できる書類(いずれか1点):住民票の除票の写し/戸籍の附票の除票の写し/認証文付きの法定相続情報一覧図の写し
- 相続人と被相続人の身分関係が確認できる書類:被相続人の戸籍の謄本または抄本、あるいは認証文付きの法定相続情報一覧図の写し
- 申込者本人の本人確認書類:マイナンバーカードや運転免許証など顔写真付きの公的書類なら1点、健康保険の資格証明書など顔写真のないものは2点
被相続人の情報は、必ず住民票の除票の写しの記載どおりに申込書へ書き写してください。預金保険機構は住民基本台帳ネットワークから被相続人のマイナンバーを取得しますが、他人の番号を取得しないよう厳格な一致確認が行われます。戸籍の附票の除票の写しの住所表記と住民基本台帳の住所表記が異なる、近い住所に同姓同名で生年月日も同じ人が住んでいる、といった事情があると取得できません。
預金保険機構は、正しく記載していてもマイナンバーを取得できない事象が確認されていると案内しています。取得できなければ照会は空振りに終わり、それでも手数料は戻りません。
被相続人のマイナンバーを用意する必要はありません。申込み時の提示は不要で、預金保険機構が住民基本台帳ネットワークから取得します。
実務では、法定相続情報一覧図があると戸籍束の持参を省力化でき、以後の金融機関手続や登記でも活用できるため、早い段階で取得しておくと手続きが進めやすくなります。
「該当口座なし」と通知されたときに考えられること
「該当口座なし」という結果は、「口座が存在しない」という意味ではありません。預金保険機構の利用規定では、次のいずれの場合もこの結果に含まれるとされています。
- 照会先の金融機関に、実際に該当する口座が存在しない
- 口座は存在するが、マイナンバーの付番が完了していない
- 照会を行った期間内に、その金融機関から回答がなかった
さらに、金融機関の管理状況によっては代表口座だけが回答されることもあります。同じ金融機関に複数の口座があっても、1つしか通知されない可能性があるということです。
また、被相続人のマイナンバーそのものを取得できなかった場合は、その旨を記した通知書が普通郵便で届きます。戸籍の附票の除票の写しの住所表記と住民基本台帳の住所表記が違う、近い住所に同姓同名で生年月日も同じ人が住んでいる、といった事情で起こり得ます。
照会結果は、相続する口座の有無や内容を証明する書類ではありません。「該当口座なし」で終わらせず、次章の手がかり調査へ進むことが実務では欠かせません。
結果通知の見方と、次に行うべき個別手続
結果は、申込書に書いた国内の通知先へ転送不要の簡易書留(圧着ハガキ)で届きます。転送されないため、申込み後に転居していると受け取れず、申込みからやり直しになる点に注意してください。通知内容が多いときは、通知書が2通以上に分かれることもあります。
照会結果が届いたら、記載された金融機関ごとに個別手続へ進みます。
繰り返しになりますが、通知は「口座の所在」が中心で、残高の確定には残高証明書(死亡日時点)や取引明細の取得が必要です。
口座照会で見つからない資産を探す(遺産調査の実務)
制度の条件により「該当なし」となる場合でも、資産がゼロとは限りません。ここから先は、手がかりを拾う実務になります。
通帳やキャッシュカードが見当たらず、取引先の金融機関の見当もつかないという場合は、通帳を紛失している場合の預貯金の相続手続き|口座の調べ方と必要書類もあわせてご覧ください。手がかりの探し方を、通帳が無い状況に絞ってまとめています。
郵便物・書類・粗品など「手がかり」を拾う
- 金融機関・保険会社・証券会社からの郵便物(未開封を含む)
- 「満期案内」「取引報告」「各種控除証明書」「配当金関係」
- カレンダー、タオル、ティッシュ等に印字された金融機関名
郵便物は最も確度が高い手がかりです。一定期間分をまとめて確認します。
通帳・入出金明細から"別口座"を推定する
通帳が見つかった場合は、残高よりも摘要欄や相手先に注目します。
他行からの振込、証券会社への振替、定期的な引落しがあれば、関連口座や投資の存在が推測できます。
スマホ・PC・メールの確認(注意点を含む)
ネット銀行・ネット証券・暗号資産等は、スマホやPC内にしか入口がないことがあります。
ただし、端末の操作はプライバシー・相続人間の合意・端末の契約名義など、配慮すべき点も多い領域です。相続人間で方針をそろえたうえで、次のような確認を行います。
- 銀行・証券・決済・暗号資産系のアプリ
- ブラウザの履歴・ブックマーク
- 受信メールの検索(「取引報告」「約定」「入金」「重要」等の語句)
確認してよいのは「どこと取引していたか」までです。アプリのアイコンや通知、届いているメールの差出人から取引先を把握するにとどめ、パスワードの推測、二段階認証の回避、故人のIDでのログインや送金操作は行わないでください。相続人全員が同意していても、これらは各社の規約に反し、不正アクセス禁止法上の問題が生じるおそれがあります。
取引先が分かったら、その会社の相続専用窓口へ連絡します。ログインパスワードを相続人に再発行するのではなく、戸籍等を提出して残高確認や払戻しの手続きへ進むのが一般的な流れです。ネット銀行・ネット証券は窓口がなく郵送でのやり取りになるため、書類に不備があるとその都度時間がかかります。
最終手段:金融機関への個別照会
手がかりが乏しい場合は、候補を立てて金融機関へ個別に照会します。候補を絞る手がかりとしては、年金や給与の振込先、公共料金の引落先、確定申告書に記載された利息・配当、過去の住所や勤務先の周辺にある金融機関などがあります。
株式・投資信託の有無を調べる(証券保管振替機構)
銀行口座とは別に、株式等の取引があった可能性がある場合は、「証券保管振替機構(通称:ほふり)」へ開示請求を行うのが確実です。
こちらはマイナンバーの付番に関わらず調べられるため、投資の痕跡がある場合に有効です。ただし分かるのは口座を開設している証券会社等の名称までで、銘柄・残高・取引履歴までは分かりません。開示された会社へ、あらためて相続人として個別に照会することになります。
費用は請求する人の区分によって変わります。2026年10月1日から改定される予定で、開示請求書を送った郵便の消印日で新旧が決まります。
| 請求する人 | 現行(2026年9月30日までの消印) | 改定後(2026年10月1日以降の消印) |
|---|---|---|
| 法定相続人(法定相続情報一覧図の利用あり) | 4,950円 | 6,050円 |
| 法定相続人(法定相続情報一覧図の利用なし) | 6,050円 | 7,700円 |
| 遺言執行者 | 6,050円 | 6,050円 |
| 本人 | 4,400円 | 6,050円 |
いずれも税込です。同じ被相続人について2件目以降の調査対象住所を追加する場合は、1件あたり1,100円(税込)が加算されます(この追加費用は改定されません)。申請は郵送が基本です。
表のとおり、法定相続情報一覧図を用意しておくと現行で1,100円、改定後は1,650円安く済みます。相続時口座照会でも一覧図は使えるため、早めに取得しておく価値があります。
口座が判明した後の手続き(凍結・仮払い・残高証明)
口座の所在が判明したら、次は各金融機関での個別手続きに進みます。ここでは一般的な流れと注意点を解説します。
※銀行預金の相続手続きの詳細については、【保存版】銀行預金の相続手続き|口座凍結後の流れ・必要書類を司法書士が解説もあわせてご覧ください。
口座凍結の基本と引落しへの影響
金融機関が死亡の事実を把握すると、口座は入出金停止(いわゆる凍結)となるのが一般的です。
公共料金等の引落しが止まる可能性があるため、引落口座の変更や支払い方法の切替を早めに検討します。
遺産分割前の払戻し(仮払い制度)の要点
遺産分割が整う前でも、葬儀費用や当面の生活費として、一定の範囲で払戻しを受けられる制度(いわゆる仮払い・民法第909条の2)が用意されています。
単独で引き出せる金額は、次の2つのうち低いほうです。
- 相続開始時の預貯金債権額 × 3分の1 × その相続人の法定相続分(口座ごとに計算)
- 同一の金融機関につき150万円(法務省令で定める上限)
たとえば残高900万円の口座があり、法定相続分が2分の1であれば、900万円×3分の1×2分の1=150万円となり、上限に届きます。高額な預金をすぐ全額動かせるわけではない点に注意してください。なお、仮払いを受けた分は、後の遺産分割でその相続人が取得する財産から差し引かれます。
また、金融機関ごとに必要書類の確認があり、戸籍等の準備は避けられません。急ぐ場合ほど、書類の段取りが重要です。
負債がある可能性があるなら、仮払いを受ける前にご相談ください。払戻しを受けたお金を使ってしまうと、相続財産を処分したものとして単純承認をしたとみなされ(民法第921条第1号)、相続放棄ができなくなるおそれがあります。被相続人に借金がある可能性が残っている段階では、慎重に判断してください。
金融機関タイプ別の進め方(一般的な傾向)
- ゆうちょ:受付窓口は多いが、集中処理で日数を要することがある
- メガバンク:予約制・専門部署対応が進んでいる一方、書類確認は厳格になりやすい
- 地銀・信金:支店対応中心で、地域事情に応じた運用がみられる
- ネット銀行:郵送中心。書類不備があると往復で時間が延びやすい
デジタル遺品(ネット銀行・電子マネー等)の注意点:
ネット銀行やPayPayなどの電子マネーは、発見できても「残高証明書の発行に数ヶ月かかることがある」「少額すぎて手続き費用の方が高くつく」といった状況が起こり得ます。残高が数千円~数万円程度で、戸籍や印鑑証明書の取得費用のほうが上回る場合に、解約手続きを見送るという判断も実務では珍しくありません。なお、これは手続きを見送るという事実上の判断であって、家庭裁判所で行う「相続放棄」とは別のものです。混同しないようご注意ください。
相続税の観点:資料のそろえ方と注意点
通帳残高だけでは足りない場面
相続税申告や遺産分割で金額を確定させるには、通帳の見た目の残高だけでは足りないことがあります。
死亡日基準の残高、既経過利息、取引明細(一定期間)など、金融機関が発行する資料で裏付けを取ります。
残高証明書・取引明細・既経過利息
実務では、
- 死亡日(相続開始日)時点の残高証明書
- 取引明細(必要期間)
- 既経過利息の資料(定期預金等)
をセットで検討することが多いです。必要範囲は事案により変わるため、税理士と連携する場面もあります。
司法書士に依頼できること(戸籍収集・預金手続・登記との連携)
戸籍収集と相続関係確定(初動の負担を減らす)
相続手続で最初の壁になるのが、出生から死亡までの戸籍の収集と相続人の確定です。
ここが固まると、預金手続も登記も一気に前へ進みます。
預金手続と相続登記を一体で進めるメリット
預金の手続で用意した戸籍や協議書は、不動産の相続登記でも用いることが多く、原本還付等を踏まえて段取りすると無駄が減ります。
「預金→登記」を別々に動かすより、全体の設計を一本化したほうが、結果として手戻りが少なくなるケースが多いです。
他士業・金融機関サービスとの違い
紛争性がある場合は弁護士の関与が必要になる一方、紛争がなく「手続の交通整理と実行」が中心のケースでは、司法書士が実務に合う場面が多い、という整理になります(費用は事務所・内容により異なります)。
まとめ:いまからできる備え(生前対策)
相続時口座照会制度は、相続人の負担を軽くする可能性がある一方で、マイナンバーの付番という条件があり、「該当口座なし」でも手数料が戻らないという制約もあります。
実務としては、制度で照会 → 手がかり調査 → 個別照会(必要な範囲で)という順で進めるのが現実的です。
生前にできる備えとしては、次の3点が効果的です。
- 主要な取引先(銀行・証券等)を家族に分かる形で残す
- エンディングノート等に「口座の所在」「連絡先」「端末の管理情報(※取扱い注意)」を整理する
- 相続が発生したら、早めに専門家へ相談し、調査と手続きを設計する
| 調査手法 | 良い点 | 注意点 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 相続時口座照会(制度) | 一度の申請で横断的に当たれる可能性 | 条件次第でヒットしない/残高は分からない | まず最初の確認として |
| 金融機関への個別照会 | その金融機関内は比較的確実 | 候補が多いと手間・費用が増える | 取引先が絞れるとき |
| 残高証明書の取得 | 税務・分割で金額確定に有用 | 手数料・日数がかかることがある | 申告・分割の確定局面 |
| 証券保管振替機構(ほふり) | マイナンバー紐付け不要で証券会社を一括調査できる | 手数料4,950円〜7,700円(税込・請求区分と時期による)/郵送申請が基本 | 株式等の形跡があるとき |

