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《この記事の監修者》
司法書士法人不動産名義変更手続センター
代表/司法書士 板垣 隼 (→プロフィール詳細はこちら)
最終更新日:2025年11月6日
底地(そこち)または貸宅地とは、第三者に土地を貸し出し、その土地上に借地権が設定されている土地のことを指します。
この土地において、地主は底地権を有しており、これには土地の所有権そのものと、借地人から地代を受け取る権利が含まれています。一方で、土地を借りている借地人は借地権を有し、地主の承諾のもとで土地を利用し、その上に建物を所有する権利を持っています。
物理的には同じ一つの土地を指していますが、底地は借地権という強い権利によって制約されている点が、更地や自用地といった一般的な所有権が設定された土地との決定的な違いとなります。地主は所有権を持っているものの、借地権が存続する限り、その土地を自由に活用したり、第三者に売却したりする自由が大きく制限されてしまいます。つまり底地とは、所有権はあるものの、その権利の行使が大幅に制約された特殊な不動産になります。
底地が設定された借地権には「普通借地権」と「定期借地権」の二種類があり、どちらが設定されているかによって地主の権利制約度や相続税評価額が大きく異なります。
普通借地権は更新が可能な借地権で、地主側から正当な事由なく契約を終了させることは極めて困難です。借地権が半永久的に存続する可能性が高いため、底地の市場価値は低くなります。
一方、定期借地権は、契約期間に上限が定められ、原則として更新はありません。地主は契約満了時に確実に土地が返還されるため、普通借地権と比較して底地の価値は高くなります。特に残存期間が短いほど、評価額は高くなる傾向にあります。
借地権の名義変更を徹底解説!相続・譲渡・更新時の手続きと注意点
底地を相続することは、地主にとって一長一短があります。
メリット
地代収入の継続として、借地人から継続的に地代を得る権利を承継できます。また、契約内容によっては、更新時や建て替え時に更新料や承諾料を受け取ることも可能です。さらに、土地上の建物の管理は借地人が行うため、地主側では通常の土地所有に比べて管理の手間やコストが軽減されるという利点があります。
デメリット
借地借家法の適用により地代が長期間据え置かれているケースが多く、地代収入が相場と比較して低い傾向にあります。また、土地の所有権があっても、借地権が設定されている間は地主が自由に土地を利用したり建物を建てたりすることはできません。さらに、毎年の固定資産税は地主が全額負担が必要です。
底地相続における最も深刻な問題は、相続税評価額と実際の市場での売却価格(実勢価格)との間に大きな乖離が生じることです。
相続税評価額は国税庁の路線価に基づき機械的に計算されますが、底地の流動性は極めて低く、買い手はほとんどの場合、既にその土地を借りている借地人自身に限定されます。第三者への売却は難しく、実勢価格は評価額よりも大幅に安価になる傾向があります。
この評価額と実勢価格の乖離に加え、固定資産税という義務的支出が毎年発生するため、地代収入が税金や管理コストを賄いきれない場合、底地は実質的に現金を流出させる「負動産」と化すリスクがあります。相続人にとって、この資産の収益性と税負担のバランスを事前に評価し、相続後の戦略を立てることが不可欠となります。
底地の相続手続きは、一般的な不動産相続の流れに準じますが、底地の特殊性を踏まえた対応が必要です。
底地の相続が発生した場合、借地人から承諾を得たり、名義変更料(譲渡承諾料)を支払ったりする必要は法的にありません。地主の地位は自動的に相続人に承継されます。
しかしながら、地主が変わったこと、特に地代の振込先口座が変更になったことについては、借地人に対して速やかに通知すべきです。これは、新地主(相続人)が地代の債権者となったことを正式に通知するためです。この通知を怠ると、借地人が旧地主の口座に地代を支払い続け、新地主が地代滞納と誤認してしまい、将来的に賃貸借契約の解除をめぐるトラブルに発展する可能性があります。
相続後の円滑な関係構築と法的な権利関係の明確化のために、通知は重要な実務上のステップとなります。
底地の相続登記の方法は、通常の土地の場合と同様です。特に違いはありません。
相続税上の土地の評価額は、更地ではなく底地分の評価となりますが、相続登記に必要な登録免許税は土地の固定資産評価額をそのまま利用し、固定資産評価額×0.4%で算出されます。
借地契約が更新されていない土地を相続した場合
普通借地権であれば借地の更新契約をしていない場合、基本的に法定更新されることになります。定期借地権であれば原則、更新はできません。
被相続人の残された資料で確認ができない場合は、借地権者へ更新状況について確認も必要となります。
借地契約が更新されていない土地を相続した場合
底地を安易に共有名義で相続することは、将来的に極めて深刻なトラブルを生む原因となります。
底地は収益性が低く固定資産税の負担があるため、相続人の中には「売却して現金化したい人」と「保有し続けたい人」の間で意見対立が生じやすい構造があります。さらに、借地人から増改築や譲渡の承諾要求があった場合、共有者全員の同意が必要となり、調整の煩雑さから管理が機能不全に陥るリスクが高まります。
この機能不全は資産価値の低下を招き、次世代への権利関係の複雑化につながります。
底地のようなトラブルリスクの高い不動産については、特定の相続人による単独所有を目指すべきです。
現物分割では、他の相続財産で平等で分割できるようであれば、最適な分割方法と考えます。
代償分割では、底地を単独で引き継ぐ相続人が、他の相続人に対して法定相続分に相当する現金を代償金として支払います。現金による精算が必要ですが、権利関係を明確にできます。
換価分割では、相続した底地を売却し、得られた売却益を相続人間で分配します。底地は換金性が低いため、売却先が借地人や専門業者に限られ、売却価格が低くなる可能性がありますが、共有リスクを回避し、納税資金を確保できる有効な手段です。
底地の相続税評価額は、土地の真の価値である自用地(更地)の評価額から、借地権が設定されていることによる制約分を差し引いて計算されます。
底地の評価額を算出する基本原則は、国税庁が定めた相続税評価額(路線価)に基づき、以下の計算式を用います。
底地評価額 = 自用地の評価額× (1 - 借地権割合)
自用地評価額の算出: 路線価図に基づき、路線価(1平方メートルあたりの評価額)に土地面積を乗じて、更地とした場合の評価額を算出します。
借地権割合の確認: 借地権割合も路線価図で確認できます。路線価に付記されたアルファベット(A~G)が、借地権割合を示しており、この割合が高いほど借地権の価値が高く、結果として底地(地主側)の評価額は低くなります。
定期借地権が設定された底地の場合、普通借地権とは異なり、評価額を算出する際に残存期間を考慮する必要があります。定期借地権は契約期間満了後に土地が地主に戻るため、残存期間が短いほど底地権の評価額は高くなります。
国税庁の評価通達に基づき、定期借地権の評価額は残存期間に応じた割合で調整されます。具体的には、残存期間が長いほど借地権の価値が高く底地の評価額は低くなり、逆に残存期間が短くなるにつれて借地権の価値が減少し、底地の評価額が上昇していきます。これは、契約満了が近づくほど地主が完全な土地支配権を回復する時期が近づくことを反映したものです。このように、定期借地権の評価においては、残存期間が評価額を決定する重要な要素となります。
前述の通り、底地相続における最大の経済的リスクは、相続税評価額と実勢価格の乖離です。
相続税評価額は計算式に基づいて算出されるため比較的高めになる傾向がありますが、実際の市場において底地は借地人以外に買い手を見つけるのが極めて困難です。そのため流動性が低く、実際の買取価格は評価額を大幅に下回ることが多いのです。
この評価額の高さは相続税の負担を重くする一方で、底地自体が現金を生まない、または低収益であるため、納税資金が不足するという深刻な問題を引き起こします。結果として、納税期限までに現金を確保するため、相続人が不本意ながら相場よりも安い価格で底地専門の買取業者に売却せざるを得なかった事例も存在します。
このような事態を避けるため、底地を相続する場合は、納税資金の確保を最優先課題として事前に検討しなければなりません。
相続した底地が一定の要件を満たす場合、「小規模宅地等の特例」が適用され、相続税評価額を大幅に減額できる可能性があります。
底地は、建物を建てるための土地を貸し付ける事業(貸付事業)に使われていると見なされ、「貸付事業用宅地等」として特例の適用を受けることができます。この場合、200平方メートルを限度面積として、評価額の50%が減額されます。
ただし、適用を受けるためには複数の要件を満たす必要があります。まず、相続開始後も申告期限(相続開始後10ヶ月)までに遺産分割が完了していること、そして貸付事業(賃貸)が継続していることが求められます。
適用の可否等については税理士に確認されることをお勧めいたします。
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