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《この記事の監修者》
司法書士法人不動産名義変更手続センター
代表/司法書士 板垣 隼 (→プロフィール詳細はこちら)
最終更新日:2026年2月2日
2024年4月1日以降の登記申請の詳細については、法務省の公式ページをご確認ください。
令和6年4月1日以降にする所有権に関する登記の申請について(法務省)
なぜここまで登記制度が見直されるのかというと、所有者が登記簿上追えない土地が増え、公共事業や民間取引、防災・復興の局面で支障が出ているためです。国土交通省の推計(2016年)では、所在不明の土地が一定割合に達し、面積も九州に匹敵するとされています。
従来の不動産登記は「申請主義」が基本で、所有権移転や住所変更があっても、登記を入れるかどうかは当事者の判断に委ねられてきました。
今回の改正は、その前提を一部見直し、「取得時に情報を正確に入れる」+「保有中も情報を更新する」方向へ制度設計が進んだ点がポイントです。
2024年4月1日以降、法人が不動産の登記名義人になる登記(所有権保存・移転等)では、原則として会社法人等番号(12桁)を申請情報として提供します。
この番号が登記記録に紐づくことで、将来的なシステム連携(後述)の土台になります。
実務で混同されやすいので、ここは明確に分けて説明します。
| 番号の種類 | 詳細 |
|---|---|
| 会社法人等番号(12桁) | 登記所(法務局)側の番号。商業・法人登記で付番。履歴事項全部証明書の右上に表示。 |
| 法人番号(13桁) | 国税庁の法人番号。税務・社会保障・行政手続で広く利用。 |
今回、不動産登記で「法人識別事項」として扱うのは、会社法人等番号(12桁)です。
従来は「住所・名称」中心でしたが、改正後は「会社法人等番号」が記録されます。
第三者から見たときに、同名会社との取り違えリスクが下がり、取引上の確認がしやすくなります。
なお、登記申請時に会社法人等番号を提供すると、登記官がシステム上で法人情報を確認できるため、法人の登記事項証明書や印鑑証明書については、一定の場合に添付省略の扱いとなる場面があります。
2024年4月以降に取得する不動産だけでなく、すでに保有している不動産についても、法人が申出をすることで会社法人等番号を登記記録に紐づけることが可能です。
後述する2026年以降の連携を考えると、保有不動産が多い企業ほど、この「申出」の活用余地があります。
申出の詳細については、法務省の公式ページをご確認ください。
所有権の登記名義人による法人識別事項(会社法人等番号等)の申出について(法務省)
外国法人が所有者となる場合、従来は登記簿から法人の「出自(どの国のどの法に基づく法人か)」が読み取りづらい場面がありました。
2024年4月1日以降、国内で会社法人等番号を持たない外国法人が所有権登記名義人となる場合は、申請情報として設立準拠法国を提供し、登記記録にも反映される整理になります。
2026年4月(予定)以降、所有権登記名義人の住所・氏名(法人は本店・商号等)に変更があった場合、原則として2年以内に変更登記を申請する義務が課されます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 義務の期限 | 変更日から2年以内 |
| 過料 | 正当な理由なく怠った場合、5万円以下の過料 |
| 施行前の変更も対象 | 施行前に変更が起きていた場合も、経過措置として一定期間内の申請が求められる整理 |
過料そのものよりも、取引(売却・担保設定・M&A等)で「登記が長期間更新されていない」ことがリスク評価に直結する点が重要です。
法務省は、企業負担の軽減の観点から、商業・法人登記で本店移転等があった場合に、不動産登記側へ情報連携し、一定の要件のもとで登記官が職権で変更登記を行う運用を進めています。
この仕組みが機能するうえで重要なのが、不動産登記記録に会社法人等番号が記録されていることです。
古く取得した不動産で番号が未記録のままだと、連携の対象にならず、結果として変更登記が「要手当てのまま残る」可能性があります。
最後に、社内で動きやすいよう、最低限の整理をチェックリスト化します。
✓ 会社法人等番号の提供により、登記申請時の添付書類が簡素化され得る
✓ 同名法人の取り違えリスクが下がる
✓ 2026年以降は住所・名称変更登記が義務化されるため、保有不動産の棚卸しが重要
✓ 既存物件に番号を記録しておくと、将来の連携の恩恵を受けやすい
海外居住者の国内連絡先に関する詳しい情報は、以下のページをご覧ください。
海外居住者の国内連絡先事項とは|不動産登記の必要書類・手続きを解説

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