不動産名義変更手続センターでは、相続や贈与時の土地・家・マンションなどの不動産名義変更手続きについて、お客さまを完全サポートいたします!
【全国対応】【年間2000件を超える相談実績】【相談無料】書類収集から申請まで面倒な作業はワンストップで全てお任せください!明確でシンプルな料金体系

司法書士法人
不動産名義変更手続センター
主な業務地域: 東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県を中心に全国対応
0120-670-678
受付時間 | 9:00〜18:00 (土日祝を除く) |
|---|
ご相談は無料で承ります!
《この記事の監修者》
司法書士法人不動産名義変更手続センター
代表/司法書士 板垣 隼 (→プロフィール詳細はこちら)
最終更新日:2026年1月29日
遺産相続において、「全財産を特定の人に譲る」という遺言があった場合でも、一定の相続人には最低限の取り分が法律で保障されています。これが「遺留分」という制度です。この記事では、遺留分を侵害された場合の対処法や、2019年の民法改正による重要な変更点、実務上の注意点について、司法書士の視点から分かりやすく解説します。
遺留分とは、兄弟姉妹以外の相続人に法律上保障された、最低限の相続割合のことです。
本来、自己の財産は贈与や遺言等により自由に処分できるのが原則です。しかし、この原則を貫くと、被相続人(亡くなった人)が、贈与や遺言により全財産を特定の相続人だけに取得させていた場合、他の相続人は一切相続財産を取得することができなくなってしまいます。
そこで、民法は、相続人の生活保障や相続財産の公平な分配の観点から、被相続人の財産処分の自由に一定の制限を加える「遺留分制度」を設けています(民法1042条以下)。
遺留分を有するのは、以下の相続人に限られます。
| 相続人の種類 | 続柄 | 遺留分の有無 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 常に相続人 | 配偶者 | あり | - |
| 第1順位 | 子・孫(直系卑属) | あり | 代襲相続を含む |
| 第2順位 | 親・祖父母(直系尊属) | あり | 子がいない場合のみ |
| 第3順位 | 兄弟姉妹・甥姪 | なし | - |
兄弟姉妹には遺留分がありません。これは非常に重要な点です。たとえば、子供のいない夫婦において、夫が「全財産を妻に相続させる」という遺言を書けば、夫の兄弟姉妹からの介入を完全に遮断できます。遺言がない場合は兄弟姉妹にも法定相続分が発生するため、遺産分割協議が必要となり、トラブルの温床となることもあります。
遺留分の侵害とは、亡くなった方の遺言や生前の贈与によって、本来相続人が受け取れるはずの最低限保障された相続割合(遺留分)を下回ってしまう状況のことです。
具体的には、以下のような場合に遺留分の侵害が発生します。
遺留分が侵害された場合、その相続人は、遺言や贈与によって多くの財産を受け取った人に対して、侵害された遺留分に相当する金銭を支払うよう請求することができます。これが「遺留分侵害額請求」です。
2019年7月1日に施行された相続法改正により、遺留分制度は大きく変わりました。この改正を理解することは、遺留分問題を考える上で非常に重要です。
改正前は「遺留分減殺請求」という名称で、権利行使によって財産そのもの(不動産や株式など)の所有権が当然に移転するという仕組みでした。これにより、不動産は自動的に共有状態となり、複雑な権利関係が生じていました。
改正後の「遺留分侵害額請求」では、金銭の支払いを請求する権利に変更されました。
相続開始の日(被相続人の死亡日)が基準となりますので、ご自身のケースがどちらに該当するか確認が必要です。
遺留分侵害額請求を行うためには、以下の要件を満たす必要があります。
請求できるのは、前述の通り、配偶者、子(代襲相続人を含む)、直系尊属に限られます。兄弟姉妹は請求できません。
また、相続放棄をした人は遺留分侵害額請求を行うことはできません。相続放棄をすると、最初から相続人ではなかったものとみなされるためです。
遺言や生前贈与によって、自分の遺留分を下回る財産しか取得できない状態であることが必要です。
遺留分侵害額請求権には、非常に短い時効があります。
「知った時から1年」というのは、葬儀や四十九日、悲しみの中での生活再建を考えると、極めて短い期間です。迷っている時間はありません。まずは意思表示だけでも行う必要があります。
遺留分の計算は複雑ですが、基本的なステップを理解しておくことが重要です。
ここで重要なのが「生前贈与の持ち戻し」です。2019年の改正により、持ち戻し期間に明確な制限が設けられました。
| 贈与の相手 | 持ち戻し期間 | 条件 |
|---|---|---|
| 相続人 | 相続開始前10年間 | 婚姻、養子縁組、生計の資本としての贈与(特別受益)に限る |
| 第三者 | 相続開始前1年間 | 原則として全ての贈与 |
| 悪意の当事者 | 期間制限なし | 贈与者と受贈者の双方が、遺留分権利者に損害を加えることを知って行った場合 |
相続人への生前贈与が相続開始前10年以内のものしか対象にならないという「10年ルール」は、事業承継や相続対策において重要な意味を持ちます。たとえば、後継者に自社株を贈与する場合、贈与から10年経過すれば、その株式は原則として遺留分計算の基礎財産から外れることになります。
| 相続人の構成 | 全体の遺留分割合 |
|---|---|
| 直系尊属のみ | 遺産の3分の1 |
| それ以外(配偶者や子がいる場合) | 遺産の2分の1 |
相続人: 母(配偶者)、長男、長女
遺産総額: 1億円
この計算結果がプラスになった場合、その金額が請求できる遺留分侵害額となります。
遺留分計算において、現金や上場株式は評価が容易ですが、不動産は評価額が一義的に決まらないため、最も激しい対立点となります。
| 評価方法 | 特徴 | 実勢価格との関係 |
|---|---|---|
| 時価(実勢価格) | 実際に市場で売買される価格 | 100% |
| 公示価格・基準地価 | 国や都道府県が公表 | 実勢価格に近い |
| 相続税路線価 | 相続税申告に使用 | 約80% |
| 固定資産税評価額 | 毎年の固定資産税通知書記載 | 約70% |
この評価額の差は、都市部の不動産では数千万円に達することもあります。まずは公的評価額をベースに交渉を開始し、合意に至らなければ不動産鑑定士による鑑定に進むという段階的なアプローチが現実的です。
時効を止めるための確実な方法は、配達証明付き内容証明郵便を送付することです。
内容証明郵便に記載すべき要素:
詳細な金額計算が完了していなくても、「遺留分を請求する」という意思さえ明確に伝えれば、時効はストップします。したがって、まずは通知を送り、その後にじっくりと財産調査や交渉を行うのが定石です。
訴訟は時間も費用もかかるため、できる限り協議や調停での解決が望ましいとされています。
改正民法により遺留分が金銭債権化されたことで、「資産はあるが現金がない」という受遺者(不動産を相続した人など)は深刻な問題に直面することになりました。このような場合、以下の対処法があります。
受遺者が直ちに金銭を準備できない場合、裁判所に対して支払期限の猶予を求めることができます(民法1047条5項)。
要件: 金銭を直ちに準備することができない特段の事情(居住用不動産のみである、事業用資産であり売却が困難など)
効果: 裁判所が定めた期間(例えば1年など)、支払いを猶予される。この期間内は履行遅滞に陥らず、強制執行を受けることもない。
この制度は、受遺者が住んでいる家を即座に競売にかけられるような事態を防ぐためのセーフティネットです。すぐに払えない場合でも、法的な猶予を求める手段があることを知っておくことが重要です。
金銭での支払いが最終的に不可能な場合、合意により不動産そのものを渡して債務を消滅させる「代物弁済」が選択肢となります。
代物弁済を行う場合は、所有権移転登記が必要です。
通常の相続登記(登録免許税0.4%)と異なり、税率が通常の売買等と同じ2.0%と高くなる点に注意が必要です。
多くの方が見落としがちですが、代物弁済には重大な税務リスクがあります。
税務上、代物弁済は「資産を時価で売却し、その代金で債務を返済した」とみなされます。したがって、渡した不動産の時価が、被相続人が取得した当時の価格(取得費)を上回っている場合、その含み益に対して譲渡所得税が課税されます。
状況:
課税関係:
長男は、土地を失った上に、翌年の確定申告で500万円の現金を納税しなければならなくなります。これは受遺者にとって壊滅的な打撃となり得ます。
代物弁済を行う前に、必ず税理士によるシミュレーションを行い、手元資金で納税が可能か、あるいは別の解決策がないかを検討しなければなりません。「お金がないから土地で払う」という安易な判断は、後で取り返しのつかない事態を招く可能性があります。
遺留分の授受が行われた場合、当初の相続税申告の内容と実際の財産配分にズレが生じるため、税務手続きが必要です。
| 立場 | 必要な手続き | 期限 |
|---|---|---|
| 支払った側(受遺者) | 更正の請求 (払いすぎた相続税を取り戻す) | 遺留分額確定の翌日から4ヶ月以内 |
| 受け取った側(請求者) | 修正申告 (追加で相続税を払う) | 速やかに |
特に更正の請求は期限が非常に短いため、注意が必要です。
紛争になってからの対処も重要ですが、トラブルを未然に防ぐ「予防法務」はより価値があります。
遺留分対策として最も有効なツールの一つが生命保険です。
死亡保険金は、受取人の固有財産とされ、原則として遺産分割の対象にも、遺留分算定の基礎財産にも含まれません。
対策前: 遺産が現金5,000万円 → 全額が遺留分計算の対象
対策後: 現金4,000万円を一時払い終身保険(受取人:長男)に変える → 遺留分対象財産は残り1,000万円のみ
最高裁は、保険金額が遺産総額に比して過大であり、他の相続人との間に「到底是認できないほどの著しい不平等」が生じる場合には、例外的に特別受益として持ち戻しの対象となると判断しています。
実務的には、保険金が遺産総額の同額以上に及ぶような極端なケースではリスクが高いですが、常識的な範囲であれば、遺留分対策として極めて有効に機能します。
また、生命保険金を「遺留分支払いの原資」として用意しておく(代償分割資金としての活用)という方法も、不動産を守るための有効な手段です。
遺留分対策として、以下のような方法も有効です。
遺留分侵害額請求は、2019年の民法改正により金銭債権化され、複雑な計算式、厳格な時効、そして不動産や税務の問題が絡み合う高度な法律問題です。
特に重要なポイントを再確認します。
遺留分の問題は、法律、税務、登記、そして家族関係が複雑に絡み合います。早めに専門家に相談し、適切な対応をとることが、円満な解決への第一歩です。
当事務所では、遺留分侵害額請求に関する書類作成支援や、合意後の登記手続き、相続全般のご相談を承っております。お気軽にお問い合わせください。

相続による不動産名義変更(相続登記)の手続きに不安のある方は、以下のリンクをクリックしてください。
不動産名義変更の手続きの詳細(費用、書類、期間、義務等)は以下をご参照ください。
不動産の名義変更や、相続登記、生前贈与、離婚(財産分与)、売買等に関する手続きについて、ご不明な点やご相談などございましたら、電話・相談フォーム・LINE等よりお気軽にお問合せください。
司法書士法人 不動産名義変更手続センター
【全国対応】【年間2000件を超える相談実績】【相談無料】
書類収集から申請まで面倒な作業はワンストップで全てお任せください!明確でシンプルな料金体系でお客さまをサポートいたします。
※お電話でのお問い合わせの場合、簡単な料金説明や手続きのご案内は、事務所スタッフが応対する場合があります。司法書士へ直接ご相談をご希望の場合は、その旨お伝えください。

相続が発生した場合、不動産以外にも、預貯金・自動車・株など各種の名義変更が必要になります。【ケース別】の相続登記の詳細案内はこちら

運営事務所
司法書士法人
不動産名義変更手続センター
旧:司法書士板垣隼事務所
0120-670-678
03-6265-6559
03-6265-6569
代表者:司法書士 板垣 隼
代表者プロフィール
〒102-0074 東京都千代田区九段南4−6−11
九段渋木ビル4F
東京、埼玉、千葉、神奈川
などの首都圏を中心に
≪全国対応!≫
東京近郊は出張相談可
事務所概要はこちら
アクセスはこちら
当センターではプロサッカークラブ『モンテディオ山形』を応援しています!