不動産名義変更手続センターでは、相続や贈与時の土地・家・マンションなどの不動産名義変更手続きについて、お客さまを完全サポートいたします!
【全国対応】【年間2000件を超える相談実績】【相談無料】書類収集から申請まで面倒な作業はワンストップで全てお任せください!明確でシンプルな料金体系
受付時間 | 9:00〜18:00 (土日祝を除く) |
|---|
詐害行為取消権(債権者取消権)の要点まとめ
● 詐害行為取消権とは:債務者が債権者を害すると知ってした財産処分(贈与・売買・財産分与など)を、債権者が裁判所に請求して取り消せる制度です(民法424条)。
● 取り消されやすい名義変更:借金がある人が親族へ自宅を贈与・著しい低額で売買する、過大な財産分与をするなど。
● 成立要件:①原則として詐害行為より前の原因に基づき強制執行で実現できる被保全債権 ②債務者の無資力 ③詐害行為 ④債務者の詐害意思 ⑤受益者(譲受人)の悪意。
● 2020年施行の改正:典型は贈与・著しい低額譲渡など責任財産を減らす行為。これに加え、相当の対価での処分(424条の2)・偏頗行為(424条の3)・過大な代物弁済(424条の4)の特則が整理されました。
● 期限:取消しの原因を知った時から2年・行為の時から10年以内に「訴え」を起こす必要があります(民法426条)。
● 相続では:相続放棄は対象外(身分行為)/遺産分割協議は対象になり得ます。
● 罰則・専門家:強制執行を逃れる目的の財産隠匿等は刑法96条の2により3年以下の拘禁刑もしくは250万円以下の罰金(併科あり)。取消訴訟の代理は弁護士業務で、当センターは判決確定後の登記手続き(所有権移転登記の抹消・真正な登記名義の回復)に対応します。
借金の返済が苦しくなると、「自宅だけは守りたい」「親族名義にしておけば差し押さえられないのでは」と考えてしまう方がいます。
ですが、債務者が債権者を害することを知りながら不動産を贈与したり、相場より大幅に安く売ったり、離婚を装って財産分与したりする行為は、民法上の詐害行為取消(債権者取消)の対象になり得ます。裁判で取り消され、名義が戻される可能性がある、ということです。
さらに、やり方や状況によっては、強制執行を妨害する目的の財産隠しとして刑事罰の問題に発展することもあります。2025年(令和7年)6月1日からは「懲役・禁錮」が一本化され、刑罰用語は拘禁刑に切り替わっています。
※原則として、施行日(令和7年6月1日)以後の行為について刑罰は「拘禁刑」の用語で整理されます。
以下、一般の方向けに「どんなときに危ないのか」「改正で何が明文化されたのか」「実務ではどう動くのか」を、登記実務の視点も交えて整理します。
詐害行為取消とは、債務者が「債権者を害することを知って」した財産処分について、債権者が裁判所に取消しを請求できる制度です。
ポイントは、「名義を変えたから終わり」ではなく、裁判でひっくり返されることがあるという点です。不動産は典型的な対象になります。
司法書士の実務メモ
登記は「権利の対抗要件」として強い効力を持ちますが、詐害行為取消が認められれば、その登記自体が抹消される可能性があります。登記済み=安心、とは限りません。
関連記事
詐害行為取消権と並ぶ債権者保護の制度として「債権者代位権」があります。詳しくは債権者代位権のページをご覧ください。
実務で典型的に争いになるのは、次のようなパターンです。
| パターン | 内容 |
|---|---|
| 親族への贈与 | 配偶者・子・親などへの無償移転 |
| 格安売買 | 相場より著しく低い価格での売却 |
| 担保設定 | 特定の債権者にだけ抵当権を付けるなど |
| 偏った弁済 | 特定の債権者だけを優先して返済する行為 |
| 代物弁済 | 借金の代わりに不動産で渡す行為 |
| 離婚時の財産分与 | 内容が過大・不自然な場合に問題化 |
| 相続の遺産分割 | 債務者が取り分を極端に減らす合意 |
⚠ これらのパターンに当てはまるだけで即アウトというわけではありませんが、債務がある状態で行うと、後から債権者に争われるリスクが高くなります。
詐害行為取消が成立するには、①原則として詐害行為より前の原因に基づき、強制執行で実現できる被保全債権 ②債務者の無資力(共同担保の不足)③債権者を害する財産処分(詐害行為)④債務者の詐害意思、そして⑤受益者(譲受人)の悪意——が必要です。受益者の悪意は贈与などの無償行為でも必要ですが、親族間の取引や著しい低額売買では悪意が推認されやすい点に注意します。
詐害行為取消は「怪しいから取り消せる」というものではありません。条文上も要件が整理されています。
対象は原則「財産権を目的とする行為」です。身分行為そのものは対象外、という建付けになっています。
条文の言い回し以上に、実務ではここが主戦場です。
その名義変更等によって、債権者が回収できるだけの責任財産(共同担保)が減り、回収が困難になったと言えるかどうか——無資力・支払不能の方向に寄るかが問われます。
| 当事者 | 問われる内容 |
|---|---|
| 債務者 | 債権者を害することを知っていたか |
| 受益者(名義を受けた側)・転得者 | その時点で、債権者を害することを知っていたか |
ここでいう「悪意」は日常用語の「性格が悪い」ではなく、「事情を知っていた」という法律用語です。名義を受けた側が「借金があるとは知らなかった」と立証できれば、取消が認められない方向に働きます。
2020年4月1日施行の債権法改正(平成29年成立)で、トラブルが多い類型が条文化され、判断枠組みが明確になりました。主な類型を見ていきます。
「時価で売ったのだから問題ない」と思われがちですが、不動産→現金化は、資産を隠しやすくする面があります。
そこで、相当の対価を得た処分でも、隠匿等の意思があり、相手方もそれを知っていた等の要件を満たすと、取消対象になり得ます。
支払不能時などに、特定債権者へだけ担保を付けたり弁済したりする行為は、要件を満たすと取消対象になります。
具体例
「銀行への返済が滞っているのに、親戚にだけ先に不動産で弁済する」といったケースが典型です。
借金額に比べて著しく高い不動産を代物弁済で渡すなど、「過大な部分」が問題になります。差額部分が詐害行為と評価される可能性があります。
離婚に伴う財産分与は、婚姻中の協力で形成した財産の清算等の性質があり、単純な贈与とは異なります。
最高裁は、原則として財産分与は直ちに詐害行為とはならないが、不相当に過大で、財産分与に仮託した財産処分といえるような特段の事情がある場合には問題になり得る、という整理を示しています。
⚠ 司法書士としての注意
離婚に伴う不動産の名義変更のご相談では、債務状況の確認が重要です。債務超過の状態で過大な分与を登記すると、後日取り消されるリスクがあります。
相続の場面では、遺産分割協議は財産権を目的とする行為のため詐害行為取消の対象になり得ます(最判平成11年6月11日)。一方、相続放棄は身分行為であり、詐害行為取消の対象にはなりません(最判昭和49年9月20日)。借金のある相続人が関わる遺産分割は、進める前にまず当センターにご相談ください。
債務を負う相続人が、無資力のまま、遺産分割で法定相続分を大きく下回る取り分に合意したような場面では、詐害行為取消の対象となり得ると最高裁が判断した流れがあります。
相続放棄については、判例上、身分行為として詐害行為取消の対象とならないと説明されることが一般的です(最判昭和49年9月20日)。
ただし注意
相続放棄の前後に行われた別の財産処分(遺産分割や贈与等)が問題になることはあり得ます。相続放棄が安全だからといって、周辺行為まで全て問題がないとは限りません。
詐害行為取消は必ず裁判(訴えの提起)で行使します。認容判決が確定すると、その効力は債務者および全ての債権者にも及び(民法425条)、不動産の登記は判決の内容に応じて所有権移転登記の抹消などにより債務者名義へ戻されます。債権者は強制執行(競売)で回収を図りますが、取消債権者が当然に優先弁済を受けられるわけではありません。
詐害行為取消は、基本的に訴訟で争います。相手方(被告)は債務者ではなく、受益者や転得者です。債務者本人には、訴訟告知をする建付けが条文化されています。
改正後は、取消請求を認容する確定判決の効力が、債務者と全ての債権者にも及ぶことが明文化されています。つまり、ある債権者が勝って名義が戻ると、他の債権者も差押え等に動きやすくなります。
原則は、名義を元に戻す(登記の抹消等)方向ですが、事情によっては価額での償還が問題になります。
確定判決等を原因として、所有権移転登記の抹消などの登記申請が行われます。ここは登記実務の出番ですが、取消訴訟そのものは事案により弁護士の関与が必要になることも多く、実務では司法書士と弁護士が連携して進めるのが通常です。
| 段階 | 内容 | 主な担当 |
|---|---|---|
| 訴訟提起 | 受益者・転得者を被告として取消訴訟 | 弁護士 |
| 判決確定 | 取消が認容され確定 | 裁判所 |
| 登記手続 | 所有権移転登記の抹消等 | 司法書士 |
| 強制執行 | 回復した財産に対する差押え等 | 弁護士・裁判所 |
詐害行為取消にはタイムリミットがあります。
| 期間 | 起算点 |
|---|---|
| 2年(主観的期間) | 債権者が取消原因を知った時から |
| 10年(客観的期間) | 行為の時から |
「知った時」は、名義が移った事実だけでなく、共同担保を害する状況まで含めて問題になることが多く、争点になりがちです。
強制執行を妨害する目的で、財産の隠匿・仮装譲渡などをした場合、刑法の対象になり得ます。
⚠ 強制執行妨害目的財産損壊等罪(刑法96条の2)
3年以下の拘禁刑(※施行前は懲役)若しくは250万円以下の罰金、又は併科
※2025年(令和7年)6月1日から「懲役・禁錮」が「拘禁刑」に一本化されています。原則として施行日以後の行為に適用されます。
ここで注意すべきは、名義を受けた親族・知人側も、事情を知って関与すれば問題になり得ることです。「手伝っただけ」のつもりでも、状況次第でリスクが生じます。
債務がある状況で不動産を動かすなら、いちばん大切なのは"逃げるための名義変更"をしないことです。
正当な理由で売却等が必要な場合でも、次の点を意識してください。
この方向で「後から説明できる」状態を作ることが、結局いちばん安全です。
詐害行為取消権(民法424条)とは、債務者が債権者を害することを知って行った財産処分(贈与・売買・財産分与等)について、債権者が裁判所に対してその処分の取消しを請求できる権利です。典型は贈与や著しい低額譲渡など、債務者の責任財産を減らす行為です。2020年(令和2年)4月施行の改正民法では、これに加えて、相当の対価を得てした財産処分(424条の2)・特定債権者への偏頗(へんぱ)行為(424条の3)・過大な代物弁済(424条の4)について、取消しが認められる場面と要件が整理されました。不動産の名義変更(特に親族間の贈与・売買)が詐害行為と認められた場合は、判決の内容に応じて所有権移転登記の抹消などにより元の所有者名義へ戻す手続きを行います(判決確定だけで登記簿が自動的に書き換わるわけではありません)。
成立要件は次のとおりです。①被保全債権の存在(取消しを求める債権が、原則として詐害行為より前の原因に基づいて生じた、強制執行で実現できる債権であること)②債務者の無資力(債務者の財産が債務総額を下回る状態)③詐害行為(債権者を害する財産処分)④債務者の詐害意思、そして⑤受益者(譲受人)の悪意です。受益者の悪意は、贈与などの無償行為でも必要です(民法424条1項ただし書。受益者が善意の場合は取り消せません)。ただし、親族・知人間の取引であることや、相場と乖離した低額売買などの状況から悪意が推認されやすい点に注意が必要です。
※「無償なら受益者の善意・悪意を問わない」のは破産手続の無償否認(破産法160条3項)のルールで、民法の詐害行為取消とは異なります。
行使期間は民法426条で定められています。①債権者が「取消しの原因(債務者が詐害行為をしたこと)」を知った時から2年以内に裁判(訴え)を提起すること、②詐害行為があった時から10年以内であること(いずれか早い方)です。この2年・10年は出訴期間であり、期間内に訴えを起こさなければ権利を行使できません。なお令和2年4月の改正前は「行為の時から20年以内」でしたが、改正で10年に短縮されています。実務では、金融機関等の債権者は債務者の不動産登記簿を確認しており、所有権移転の動きを察知して比較的早期に提訴することが多いです。
最高裁昭和58年12月19日判決は、離婚に伴う財産分与について、民法768条3項の趣旨に反して不相当に過大で、財産分与に名を借りた財産処分といえる特段の事情がない限り、詐害行為にはならないと判断しています。財産分与が「夫婦が協力して築いた財産の清算」「離婚後の扶養」「慰謝料的要素」を含む特殊な処分だからです。実務では、婚姻期間・夫婦財産の形成過程・扶養的要素・慰謝料的要素を踏まえて分与額が過大かどうかを見ます。①一方配偶者が多額の債務を抱えている ②金額・割合が不相当に過大 ③仮装離婚を伴う、といった場合は、不相当に過大な部分について詐害行為とされる可能性があります(取り消されるのは過大部分に限られます)。借金がある状態での離婚財産分与は、登記を進める前に、まず登記実務に精通した当センターにご相談ください(訴訟リスクが高い場合は弁護士による対応が必要です)。
次のようなケースで親族名義への変更が詐害行為取消の対象となりやすいです。①事業経営者が事業悪化中に妻・子へ自宅を贈与 ②債務超過の親が子・孫へ著しい低額で不動産を売買 ③連帯保証人が破産申立て前に、配偶者へ不相当に過大な離婚財産分与をする、または親族へ不動産を贈与・低額譲渡する ④遺産分割で不動産を取得した相続人がすぐ親族へ無償譲渡。これらは「債務者の財産を意図的に減少させた」と認定されやすく、登記後数か月〜数年で債権者から取消訴訟を起こされる事例があります。なお破産手続に入る場合は、民法の詐害行為取消とは別に、破産管財人による否認の対象となることもあります。リスクが想定される場合は登記を進める前に、まず当センターにご相談ください。
①詐害行為取消請求を認容する判決が確定すると、その効力は被告となった受益者・転得者だけでなく、債務者および全ての債権者にも及びます(民法425条)。不動産は判決の内容に応じて、所有権移転登記の抹消などにより元の所有者(債務者)名義へ戻されます ②不動産が債務者の責任財産に戻ると、債権者は別途得ている債務名義等に基づき競売などの強制執行で回収を図ります。ただし詐害行為取消は責任財産を回復させる制度であり、取消債権者が当然に優先弁済を受けられるわけではなく、他に債権者がいれば配当手続になることもあります ③受益者が支払った対価がある場合は債務者への返還請求権が生じます(実務上は債務者が無資力で回収困難)④受益者が善意(取引時に詐害性を知らなかった)の場合は対象外です。当センターでは取消訴訟の代理(弁護士業務)は行えませんが、判決確定後に不動産を元の名義に戻すための「所有権移転登記の抹消」「真正な登記名義の回復」などの登記手続きに対応します。
相続による不動産名義変更(相続登記)の手続きに不安のある方は、以下のリンクをクリックしてください。
不動産の名義変更や、相続登記、生前贈与、離婚(財産分与)、売買等に関する手続きについて、ご不明な点やご相談などございましたら、電話・相談フォーム・LINE等よりお気軽にお問合せください。
司法書士法人 不動産名義変更手続センター
【全国対応】【年間2000件を超える相談実績】【相談無料】
書類収集から申請まで面倒な作業はワンストップで全てお任せください!明確でシンプルな料金体系でお客さまをサポートいたします。
※お電話は、ほとんどの場合司法書士が直接お受けしております。
ご用件が簡単な料金説明や手続きのご案内の場合のみ、事務所スタッフが応対することがありますが、司法書士へのご相談をご希望であればその場でお取り次ぎいたしますので、お気軽にお申し付けください。
当センターではプロサッカークラブ『モンテディオ山形』を応援しています!