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《この記事の監修者》
司法書士法人不動産名義変更手続センター
代表/司法書士 板垣 隼 (→プロフィール詳細はこちら)
最終更新日:2026年2月17日
特別縁故者制度は、法定相続人が存在しない場合に、被相続人(亡くなった方)と特別な関係があった人が、家庭裁判所の判断によって遺産の一部または全部を受け取ることができる制度です(民法第958条の2)。
通常、相続人がいない場合には、被相続人の財産は最終的に国庫(国の財産)に帰属することになります。しかし、長年にわたり故人と生活をともにし、その財産形成に貢献したり、精神的な支えとなっていた人がいたとしたらどうでしょうか。たとえば、何十年も連れ添った内縁の配偶者や、業務の範囲を超えて献身的に介護を続けた友人・知人――これらの人々は、法律上の相続人ではないものの、被相続人との間に深い絆があり、その貢献を無視することは社会的にも公平とは言えません。
特別縁故者制度は、このようなケースにおいて、被相続人の生前の意思を尊重しつつ、真に報いるべき人に財産が渡る可能性を開くための重要な救済制度です。
なお、制度の利用には家庭裁判所への申立てが必要であり、その判断は個々の事情によって異なります。「親しかった」というだけでは認められず、客観的な事実の裏付けが不可欠である点にご注意ください。
特別縁故者制度が適用されるのは、以下のいずれかに該当する場合です。
たとえば、被相続人に多額の借金があり、法定相続人がその負債を引き継ぎたくないために全員が相続放棄を選択することがあります。このような場合でも、被相続人の債務を清算した後に財産の余りが出れば、特別縁故者制度の適用が検討されることになります。
※相続放棄の手続きについて詳しくは、以下の記事をご参照ください。
【相続放棄と相続登記の完全ガイド】手続き・費用・注意点を司法書士が解説
特別縁故者制度は「相続人不存在」が大前提です。まずは民法が定める法定相続人の範囲と優先順位を正しく理解しましょう。
| 相続順位 | 該当する親族 | 代襲相続・留意点 |
|---|---|---|
| 常に相続人 | 配偶者 | 法律上の婚姻関係にある者に限られます。内縁(事実婚)のパートナーは含まれません。 |
| 第1順位 | 子(直系卑属) | 子が先に亡くなっている場合は、孫が代襲相続します。 |
| 第2順位 | 父母(直系尊属) | 第1順位がいない場合に限り相続人となります。父母が亡くなっている場合は祖父母へ。 |
| 第3順位 | 兄弟姉妹 | 第1・第2順位がいない場合に限り相続人となります。兄弟姉妹が亡くなっている場合は甥・姪が代襲相続します。 |
上記のいずれにも該当する者がいない場合、または全員が相続放棄を行った結果として財産を受け継ぐ者がいなくなった状態が、法律用語で「相続人不存在」と呼ばれる状態です。
この事実を立証するためには、被相続人の出生から死亡までの連続した全ての戸籍謄本(除籍謄本・改製原戸籍を含む)を収集する必要があります。この戸籍収集は非常に煩雑な作業であり、司法書士などの専門家に代行を依頼するケースが一般的です。
特別縁故者として認められるには、民法第958条の2において定められた以下の3つの要件のいずれかを満たす必要があります。
住民票上の世帯が同一であったか否かにかかわらず、実質的に同一の家計で生活を営んでいた人が該当します。代表的な例として、婚姻届を提出していない内縁(事実婚)の配偶者や、事実上の養子、長年同居して生活費を共有していた親族などが挙げられます。
被相続人が病気や高齢により支援を必要としていた際、無償あるいはそれに近い形で、献身的に介護や身の回りの世話を長期間行っていた人が該当します。
ここで注意が必要なのは、対価(給与)を受け取って業務として介護を行っていた家政婦・ヘルパー・看護師などは原則として対象外となる点です。ただし、職務の範囲を著しく超えた私的な献身行為(休日に無償で長時間のケアを行った、自己資金で入院費を立て替えたなど)が証明されれば、認定される余地はあります。
上記①②には当てはまらないものの、被相続人との間にそれに準ずる程度の密接な交流があり、残された財産をその人に分与することが「被相続人の生前の意思に合致する」と客観的に認められる場合に該当します。
この要件は個人に限定されず、生前に多大な支援を行った福祉施設や学校法人、宗教法人などの法人が認められるケースもあります。
| 対象者の類型 | 認定の可能性とポイント |
|---|---|
| 内縁の配偶者 | 長年夫婦同然の生活を送っていた場合、認められる可能性が高い。同居期間や生活費の分担状況など、客観的な証拠が必要。 |
| 献身的に介護を行った親族・友人 | 介護の程度・期間・被相続人との関係性などが総合的に評価される。介護記録やメモが有力な証拠となる。 |
| 精神的な支えとなっていた友人・知人 | 定期的な訪問や相談、趣味の共有など、継続的で深い交流の事実を具体的に示す必要がある。 |
| 法人(介護施設・福祉法人など) | 業務の枠組みを超えた手厚い支援の提供が認められた場合に限り、特別縁故者として認定される可能性がある。 |
| 相続放棄をした実子 | 放棄により法律上は相続人でなくなっても、事実上の深い縁故関係は消滅しないと判断され、認められたケースがある。 |
特別縁故者として財産分与を受けるためには、いくつもの厳格な法的手続きを順番に進めていく必要があります。全体の流れを把握しておくことが重要です。
手続きの第一歩は、家庭裁判所に対する「相続財産清算人選任の申立て」です。
以前は「相続財産管理人」と呼ばれていましたが、2023年(令和5年)4月の民法改正により名称が「相続財産清算人」に変更されました。単なる名称変更ではなく、財産を現状のまま管理するだけでなく、債務弁済・特別縁故者への分与・国庫帰属といった「清算」業務が本来の目的であることを明確化する改正です。
この申立てを行うことができるのは、法律上「利害関係人」または「検察官」に限られています。利害関係人には以下のような者が含まれます。
申立てにあたっては、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本一式、相続財産の目録(不動産の登記簿謄本や預貯金の残高証明書など)、利害関係を証明する資料の提出が必要となります。
選任後は、通常、地域の弁護士や司法書士などの専門家が相続財産清算人に就任し、財産の管理・債務の弁済・不動産の売却などを進めます。
清算人が選任されると、相続人の有無を確認し財産を適正に清算するため、段階的に官報への公告が行われます。実務上の流れは以下のとおりです。
これらの公告期間がすべて満了しても正当な権利を持つ相続人が名乗り出なかった場合に、はじめて法律上の「相続人不存在」が確定します。
相続人不存在が確定し、債権者への弁済が終わってもなお残余財産がある場合、ここでようやく「特別縁故者に対する相続財産分与の申立て」が可能となります。
この申立ては、相続人捜索の公告期間(6ヶ月以上)が満了し、相続人不存在が確定した日の翌日から数えて「3ヶ月以内」に家庭裁判所へ行わなければなりません。
申立書には、被相続人との関係を具体的に示す資料(住民票、介護記録、手紙、写真、通帳の履歴など)を添付し、財産分与を求める理由を明確に記述する必要があります。
家庭裁判所は、提出された申立書や資料・証拠に基づいて総合的に判断を行います。被相続人との関係性、貢献の度合い、財産の額などを考慮し、以下の点を決定します。
分与が認められた場合でも、全財産が与えられるとは限りません。交流の深さや貢献度合いを裁判所が総合的に判断し、「遺産の一部(例えば数百万円のみ)しか分与されない」というケースも実務上は頻繁に見受けられます。
審判が確定すると、相続財産清算人は審判の内容に従って財産を分与します。分与された財産は、特別縁故者の固有財産となります。
特別縁故者として財産分与を希望する方にとって、手続きを進める上での最大の障壁となるのが「予納金(よのうきん)」という制度です。
| 費用の項目 | 金額の目安 | 内容 |
|---|---|---|
| 申立手数料 | 800円 | 家庭裁判所へ納める収入印紙代 |
| 郵便切手代 | 1,000円〜2,000円 | 裁判所が書類を郵送するための費用。管轄により異なります。 |
| 官報公告料 | 5,075円 | 官報への掲載費用 |
| 清算人の報酬 | 月額1万〜5万円程度 | 手続きが1年以上に及ぶと総額数十万円になることも |
| 予納金 | 20万〜100万円程度 | 清算人の報酬・経費が相続財産で賄えない事態を防ぐため、申立人があらかじめ裁判所に預け入れる担保金 |
相続財産の中に十分な預貯金(現金)があり、清算人の報酬や経費を確実に賄える見込みがある場合は、予納金が少額で済む場合もあります。しかし、以下のようなケースでは高額になる傾向があります。
予納金は申立後おおむね1ヶ月以内という短い期間内に一括で納付することが求められ、期日までに納付されない場合は申立てが取り下げられたものとみなされます。
特別縁故者に該当するかどうか、また遺産のうちどの程度の割合が分与されるかは、家庭裁判所の広範な裁量に委ねられています。過去の判例を分析することで、認定の境界線がより明確に見えてきます。
被相続人の唯一の実子が、親の借金返済を恐れて「相続放棄」を行い、法律上は相続人不存在となった。しかし清算手続きにより借金を返済し終えた結果、財産に余剰が生じた。
裁判所は、この実子が長年親と同居し、別居後も頻繁に訪問して生活を気遣い、入院費を自己資金で支払っていた事実を重く見て、「相続放棄をした者であっても、事実上の深い縁故関係は消滅しない」と判断。
→ 特別縁故者と認め、残余財産の分与を決定。
労災事故により全身麻痺となった被相続人が、長年にわたり介護施設に入所し、親族との交流が一切ないまま死亡した。裁判所は、施設側が業務の枠組みを超えて日常生活のほぼ全面において手厚い介護を提供した事実を高く評価。
→ 施設を運営する一般社団法人を「療養看護に努めた者」に該当する特別縁故者と認定。
申立人が被相続人の療養看護に深く関わり、死後の葬儀で喪主を務めていた。しかし、裁判所の調査で被相続人の生前に預金管理の立場を利用して多額の金銭を不当に引き出していた事実が発覚。
→ 重大な背信行為があるとして、申立てを全面的に却下。
被相続人の遺産の中に他者と共有している不動産がある場合、実務上知っておくべき重要な法解釈があります。
民法第255条の規定によれば、共有者の一人が死亡して相続人がいない場合、その持分は「他の共有者」に自動的に帰属するのが大原則です。しかし判例では、特別縁故者が存在し家庭裁判所に財産分与の申立てが認められた場合、特別縁故者への持分分与が他の共有者への帰属よりも優先されるとされています。
つまり、清算人が債権者への弁済を終えた後、特別縁故者への分与が最優先で検討され、それでもなお余剰がある場合にのみ他の共有者へ持分が移転する仕組みです。共有不動産が関係するケースでは、この優先関係を正しく理解した上で手続きを進める必要があります。
家庭裁判所の審判が確定し、無事に財産を受け取れることになっても、越えなければならないハードルがもう一つあります。それが税務申告です。
特別縁故者が財産分与を受けた場合、税法上は「遺贈によって財産を取得したもの」とみなされ、相続税の課税対象となります。
ここで最も注意が必要なのが、基礎控除額の計算方法です。
| 項目 | 通常の相続 | 特別縁故者の分与 |
|---|---|---|
| 基礎控除の計算式 | 3,000万円+(600万円×法定相続人の数) | 3,000万円のみ(法定相続人がゼロのため) |
| 例:相続人3人の場合 | 4,800万円 | ― |
| 税額の加算 | 配偶者・一親等の血族は加算なし | 算出税額に2割加算 |
分与された財産の合計が3,000万円を少しでも超える場合、特別縁故者は相続税の申告と納付を行う法的義務を負います。さらに、通常の相続人に比べて税率面でも不利になる点を十分に認識しておく必要があります。
通常の相続税の申告期限は「被相続人の死亡日の翌日から10ヶ月以内」ですが、特別縁故者の場合は特例が適用されます。
分与された財産の中に土地や建物が含まれている場合、管轄の法務局において速やかに所有権移転登記(名義変更)を行わなければなりません。
特別縁故者への分与に基づく名義変更は、特別縁故者(権利を取得する者)と相続財産清算人(亡くなった方の財産を代表する者)が「共同」で法務局に申請する形式をとります。
| 登記の種類 | 税率 |
|---|---|
| 法定相続人による相続登記 | 固定資産税評価額の0.4% |
| 特別縁故者への分与に基づく登記 | 固定資産税評価額の2.0%(事案により異なる) |
特別縁故者は法定相続人ではないため、税率が最大5倍となる場合があります。事前に正確な税額を把握し、資金を準備しておくことが重要です。
一般の方が混同しやすい制度として、2019年の法改正で創設された「特別寄与料」(民法第1050条)があります。両者の違いを整理しましょう。
| 比較項目 | 特別縁故者制度 | 特別寄与料制度 |
|---|---|---|
| 大前提 | 法定相続人がいない場合 | 法定相続人がいる場合 |
| 請求できる人 | 被相続人と特別の縁故があった者(血縁不要) | 被相続人の親族(6親等内の血族・3親等内の姻族)に限定 |
| 請求先 | 家庭裁判所に申立て | 相続人に対して請求 |
| 内縁の配偶者 | 申立て可能 | 「親族」ではないため請求不可 |
法定相続人が一人でもいる場合、特別縁故者制度は利用できません。内縁の配偶者などは遺言書による遺贈がない限り、法定相続人がいる状況では遺産を受け取る法的な手段が限られるため、生前の遺言書作成が極めて重要であると言えます。
特別縁故者制度は、法定相続人がいない場合に、被相続人の生前の意思を尊重し、真に報いるべき人に財産が渡る可能性を開く重要な制度です。しかし、その実現までの道のりは決して平坦ではありません。
手続きの各段階で乗り越えるべきハードルは多岐にわたります。
さらに、2023年の民法改正(清算人制度の見直し)や2024年の相続登記義務化など、法令遵守のハードルもかつてないほど高まっています。
こうした広範かつ高度に専門的な手続きを、法律の知識を持たない方が単独で完遂することは現実的ではありません。被相続人の遺志を適切に引き継ぎ、ご自身の正当な権利を保全するためには、問題に直面した初期段階でできるだけ早く専門家へ相談することが最も確実な道です。
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