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建物を新築したら登記は何が必要?


《この記事の監修者》

司法書士法人不動産名義変更手続センター
代表/司法書士 板垣 隼 (→プロフィール詳細はこちら

最終更新日:2026年1月23日
 

建物を新築したら登記は何が必要?

建物を新築した際には、法務局で登記手続きが必要になります。登記には「表示に関する登記」と「権利に関する登記」の2種類があり、それぞれ専門家が異なります。

建築中の家をチェックする様子

建物を新築したらする不動産登記とは?

不動産登記は大きく「表示に関する登記」と「権利に関する登記」の2つに分かれています。

比較項目表示に関する登記権利に関する登記
登記内容不動産の物理的状況
(所在、構造、床面積など)
不動産の権利関係
(所有者、抵当権など)
申請義務あり(1か月以内)なし(任意)
罰則10万円以下の過料なし
専門家土地家屋調査士司法書士
新築時の最初の登記表題登記所有権保存登記
主な登記事項所在、家屋番号、種類、構造、床面積、所有者の住所・氏名所有者の住所・氏名、抵当権などの担保権

建物を新築したらする登記

最初にするのが「表題登記」、その次に「所有権保存登記」です。

表題登記(建物表題登記)とは?

表題登記は、建物を新築したらまず最初にする登記のことで、建物の物理的な状況等が登記されます。

登記事項内容
所在建物の所在地
家屋番号建物を特定するための番号
種類居宅、店舗、事務所など
構造木造、鉄筋コンクリート造など
床面積各階の床面積
所有者所有者の住所・氏名

表題登記は申請義務あり

法律で義務付けられています

表題登記は法律で義務付けられており、新築した建物の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から1か月以内に、表題登記を申請しなければなりません(不動産登記法47条)。

また、法律上は、表題登記の申請を怠ったときは、10万円以下の過料に処せられることになっています(不動産登記法164条)。

専門家は土地家屋調査士

表題登記は自分で申請することも可能ですが、専門家に依頼する場合は、表示に関する登記の専門家である土地家屋調査士に依頼することになります。

登記しないと未登記建物となる

上記の通り、建物の表題登記は申請義務がありますが、実際には登記されていない建物(未登記建物・未登記家屋)も多く存在します。実際に過料の罰則を受ける可能性がほとんどない現状のため、登記していないまま放置されているケースが存在します。

ただし、未登記のまま放置すると、将来的に相続や売却の際に手続きが複雑になる可能性がありますので、早めに登記されることをお勧めいたします。

未登記建物について詳しくは、未登記建物・未登記家屋とは?登記しないとどうなる?をご覧ください。

所有権保存登記とは?

所有権保存登記は、表題登記の次にする登記のことで、権利(所有権)に関する最初の登記になります。

建物の所有権保存登記では、所有者の住所・氏名が登記されます。新築時の建物の名義は、この所有権保存登記の所有者の欄に記載されている内容のことを指します。

保存登記は権利の登記の出発点

権利に関する登記をするには、その前提として保存登記がされていなければなりません。

権利に関する登記には、以下のようなものがあります。

  • 売買による所有権移転登記
  • ローンを組んだときの抵当権設定登記
  • 贈与による所有権移転登記

保存登記がないとできないこと

例えば、建物を売却する場合、表題登記だけしていて保存登記をしていない売主は、保存登記をしなければ、買主へ所有権移転登記をすることができません。

また、住宅ローンを組むときも、保存登記をしなければ、抵当権設定登記をすることができません。

保存登記は登記義務なし

所有権保存登記を含む権利に関する登記は、表題登記とは異なり、その申請が法律で義務付けられていません。

売買や抵当権設定など不動産に関する権利の変動は、登記することによって、その権利の変動を第三者に対して主張することができるようになります。このような利益を受けるかどうかは当事者の意思に委ねればよいという考え方から、権利に関する登記を申請するかどうかは任意となっています。

義務はありませんが、所有者であることの証明にもなりますので、保存登記されることをお勧めいたします。

専門家は司法書士

所有権保存登記は自分で申請することも可能ですが、専門家に依頼する場合は、権利に関する登記の専門家である司法書士に依頼することになります。

保存登記後に所有者が変わったらどうする?

所有権保存登記後に、所有者が亡くなったり、建物を売却したりした際は、法務局で所有権移転登記(名義変更)を行い、登記簿の所有者を変更する手続きを行います。

所有権移転登記が必要になる主なケース:

  • 相続によって所有者が変わる場合
  • 売買によって所有者が変わる場合
  • 贈与によって所有者が変わる場合
  • 離婚に伴う財産分与で所有者が変わる場合

名義変更の手続きについて詳しくは、以下のページをご覧ください。

専門家に依頼しないで、自分で手続きできませんか?

表題登記、所有権保存登記ともに、ご自身で手続きすることは可能です。ただし、誰でも簡単にできるとは言えず、時間と労力をかける必要があります。

自分で手続きする場合の注意点

  • 事案によっては手続きが難しい場合があります
  • 必要書類の収集や申請書類の作成に時間がかかります
  • 法務局での手続きのために平日に時間を確保する必要があります
  • 書類に不備があると、補正や却下される可能性があります

住宅ローンを組む場合の注意

住宅ローンなどを組まれる場合は、ご自宅への担保(抵当権)の設定が同時に必要になりますので、金融機関がご自身での登記を認めないことも考えられます。

不動産は大切な資産です。専門家に任せ、確実・適法に手続きを進めることをお勧めいたします。

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監修者プロフィール - 板垣隼
司法書士 板垣隼
この記事の作成者兼監修者
板垣 隼(いたがき はやと)
司法書士 / 行政書士 / 1級FP技能士
司法書士法人 不動産名義変更手続センター 代表
司法書士事務所開業から17年。「難しいことを、やさしく、早く、正確に」をモットーに、相続登記や不動産名義変更の手続きをサポート。KINZAI Financial Planやビジネスメディアへの寄稿実績多数。
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