「親の保険がわからない」を解決！
生命保険契約照会制度の使い方と相続時の注意点

これまでは、亡くなった家族の保険契約を探すためには、遺族が心当たりのある保険会社へ1社ずつ電話をして確認する必要がありました。これは大変な労力ですし、心当たりがない保険会社に契約があった場合、発見できずに時効を迎えてしまうリスクもありました。

もともとは大災害時などに限定された制度でしたが、2021年より平時でも利用が可能になり、相続手続きの強力なツールとなりました。

では、実際にどのように利用するのでしょうか。

原則として、以下のいずれかに該当する人です。

• 法定相続人（亡くなった方の配偶者や子供など）
• 遺言執行者
• 法定代理人（成年後見人など）

現在はオンライン申請が推奨されていますが、郵送でも可能です。

必要書類:

• 亡くなった事実がわかる戸籍謄本など
• 申請者が相続人であることを証明する書類
• 本人確認書類（免許証など）

申請から約2週間程度で、生命保険協会から開示結果が届きます（WEB申請の場合はマイページで確認）。

非常に便利な制度ですが、万能ではありません。利用する前に知っておくべき注意点があります。

なぜ、保険契約を徹底的に探す必要があるのでしょうか？
それは、お金を受け取るためだけではなく、「申告漏れ」を防ぐためでもあります。

リスクの例：

後から「実は別の保険会社から1,000万円の保険金が出ていた」と判明した場合、修正申告が必要になったり、最悪の場合は過少申告加算税などのペナルティが課されたりする可能性があります。